<これまでの活動記録>

原爆症の認定基準見直しで提言をまとめた与党プロジェクトチーム
 自民、公明両党の与党原爆被爆者対策に関するプロジェクトチーム(PT、河村建夫座長=自民)は19日、衆院第1議員会館で会合を開き、原爆症の認定基準見直しに関する提言をまとめた。これには公明党から江田康幸衆院議員、谷合正明(同PT副座長)、浮島智子、山本博司の各参院議員が出席した。
 提言では、厚生労働省がこれまで行ってきた、爆心地からの距離をもとに、被爆者が浴びた放射線量と、病気の発症リスクを算出する「原因確率」と呼ばれる方法を、「現実的救済につながっていない」として、「改める」と明記。その上で、爆心地から(1)約3・5キロ以内で被爆(2)約100時間以内に2キロ以内に立ち入り(3)100時間以降でも2キロ以内に1週間程度滞在――のどれかに当てはまる人で、がん、白血病、白内障(老人性は除く)など「典型症例」を発症していれば、原爆症に「積極的かつ迅速に認定を行う」としている。新しい認定基準で、「年間の認定者は今の約10倍程度になるのではないか」(河村座長)という。
 公明党は提言の取りまとめに当たり、被爆者団体からの要望を受け、がん、白血病に関しては対象疾患として最大限配慮することを強く主張、これを盛り込んだ。
 原爆症認定集団訴訟・全国原告団の山本英典団長は、「全面的に賛成とは言えないが、これで救われる人が増える。(与党PTの)決断に感謝したい」と語っている。

 (2007年12月20日付 公明新聞より転載)