<これまでの活動記録>
民主党など野党4党が提出した長寿医療制度(後期高齢者医療制度)廃止法案が3日、参院厚生労働委員会で実質審議入りした。公明党から渡辺孝男、山本博司の両氏が質問に立ち、同法案の問題点を浮き彫りにした。
この中で渡辺氏は、5月28日に野党側から同法案の説明を受けたことに触れ、野党間で長寿医療制度の廃止後の改革ビジョンが一致していない点に言及。「(廃止)法案を提出しながら、(廃止後の)意思の一致が図れないのでは、国民の信頼は得られない」と代替案を示さない野党の無責任さを指摘した。さらに渡辺氏は、野党も従来の老人保健制度の問題点を認識していながら、“緊急避難”と称して同制度に戻そうとしている点や、国民健康保険に戻すことによって生じる最大で5倍の保険料負担の地域格差への対応などについても、「(野党は)資料がないから分からないという。自分たちで試算もしていない」として、厳しく批判した。
一方、山本氏は、年金からの保険料の天引きに言及。民主党の菅直人代表代行が厚生相だった1996年6月に、保険料の未納対策として“年金からの天引きは有効である”との趣旨の発言をしているとして、同党の矛盾した対応を突いた。
これに対し発議者の大塚耕平氏(民主)は、「その時点においては、消えた年金問題などは認識されておらず、当時の国会での議論は当てはまらない」と問題のすり替えに終始した。
また山本氏は、老人保健制度の抜本改革に積極的だった民主党に対して、「ここに至って心変わりされたのは理解に苦しむ」と述べ、言行不一致の姿勢を糾弾した。
(2008年6月4日付 公明新聞より転載)