昨日、麻生総理から新経済対策が発表された。総額5兆円、事業規模で約27兆円。
現在の世界金融は「100年に1度の危機」として、日本の実体経済への影響は必至のため、考えられる大胆な政策をまとめた。大きく3点。
1.生活者の暮らしの安心
①生活支援定額給付金
1人あたり約1万2千円で子ども・高齢者は加算も (2兆円規模)
②雇用保険料の引下げ
現行1.2%の保険料を0.8%に:労使共に軽減・30万収入だと月600円減
(6000億)
③非正規労働者の雇用安定対策強化
年長フリーターなどを雇用する事業者へ奨励金支給
④介護従事者の処遇改善
常勤の介護従事者1人約月2万円増し、120万の介護職を10万人増強 (1200億)
⑤子育て応援特別手当の支給 (3歳から5歳児支援)
第2子から月3000円(年間3万6千円)支給:1年間の特別措置(約600億)
⑥安心こども基金創設
「新待機児童ゼロ作戦」の前倒し:保育所の緊急整備・認定こども園の拡充(約1000億)
⑦妊婦検診の無料化
今まで現行5回から14回の無料化 8万1千円お得になる(1300億)
⑧障害者支援の拡充
障害者基金の延長・積み増し (約500-700億)
2.金融・経済の安定強化
①中小企業への資金繰り支援 9兆円から30兆円へ拡大 (5000億)
信用保証協会による緊急保証制度の充実で保証枠を6兆円から20兆円へ拡大
政府系金融機関等の貸付枠を緊急融資枠として3兆円から10兆円へ拡大
②省エネ・新エネ投資促進税制
③証券優遇税制の延長
株式売却益や配当にかかる軽減税率を10%にする措置を3年延長
3.地方の底力の発揮
①高速道路料金の大幅引き下げ
土日祝日1000円で走り放題・平日3割引 (5000億)
②住宅ローン減税の延長と大幅拡充
税額控除過去最大600万(現在160万)住宅リフォーム減税も
③水田フル活用に取組む農業者への支援
④学校などの公共施設等の耐震化加速
⑤地方自治体に地域活性化・生活対策臨時交付金の交付
・道路特定財源の一般財源化に際し、1兆円を地方に
・地方のインフラ整備などのために6000億円の臨時交付金を創設
財源について
・対策の財源は赤字国債に依存しない。
特例措置として平成20年度財政投融資特別会計の金利変動準備金の活用を行う。
・持続的な社会保障構築と安定財源確保に向けた中期プログラムを年末の税制改正時にとりまとめる。
消費税率について
「大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、3年後に消費税の引き上げをお願いしたい。」と麻生総理は述べた。
以上の内容である。本日は国対役員会の後、農林水産部会で「新経済対策の内容について」農水省からヒアリングを受けた。その後、香川県に移動。地元企業や商店を訪ね、経済対策の説明と共に感想や要望などお聞きしながら交流を深める。