本日は終日、参議院災害対策特別委員会で「立川広域防災基地の実状調査」の視察を行う。


立川政府倉庫

はじめに農林水産省の立川政府倉庫へ。政府倉庫は全国に9倉庫あり、現在の在庫量は約12万トン。立川政府倉庫は平成2年に建設され、約22,420平方メートルの敷地に約1万3千386トンの政府米が保管されており、東京都民の約7日分。また乾パン5トン(5万食)。平常時の政府米の保管機能と共に災害時における備蓄倉庫の機能を併せ持つ倉庫である。


災害対策特別委員会委員として


災害対策本部会議室

さらに立川広域防災基地内の内閣府災害対策本部予備施設を視察。災害対策本部会議室において「災害発生時の政府の初動対応など」説明を受ける。

首都直下型大規模地震発生時(震度6強)で官邸や内閣府・防衛省が機能されない場合に立川広域防災基地がその拠点となる大事な役割をもつ。


ヘリコプターで救助


火災への放水


クレーンなどの重機部隊出動

次に東京都消防庁第八消防方面本部を視察。第八消防方面本部の管轄地域は東京都多摩地域のほぼ東半分、約214万人。14の消防署・2500人の職員で都民の安全を守る。特色は消防救助機動部隊(通称ハイパーレスキュー)が配置されており、その訓練の様子を見学する。


ハイパーレスキュー隊救出活動


ビデオスコープなどのハイテク機器


訓練後、全員で記念撮影

阪神・淡路大震災の教訓から創設され、地震災害は、もとよりあらゆる特殊災害から早期に人命救助を担当する部隊で、トラクターショベルや大型クレーンなど20台を越える車両・機材を備えている。
人命探査装置・ビデオスコープなどのハイテク機器を駆使する部分と共に、日夜訓練に取組んでいる姿は本当に頭が下がる思いである。

きびきびとした行動と人命救助に真剣に取組む隊員に本当に感銘を受ける。


独立行政法人国立病院機構災害対策センター


災害時の緊急ベットの倉庫

最後は独立行政法人国立病院機構災害対策センター。災害医療の臨床研究・教育研修・情報発信に関して、全国の中心施設として国内外の広域災害医療などに対応する基幹施設である。

病床数は455床だが、災害発生時には900床となる。

阪神・淡路大震災では①急性期の現場での医療の欠落②重症患者の広域搬送が行われなかった点の反省があった。その対応として災害派遣医療チーム(DMAT)が大きな役割をもつようになり、そのDMATの育成を災害対策センターが担った。年10回571名を研修し育成している。センターのDMATの派遣実績も国内では岩手・宮城内陸地震など13箇所である。その他海外へのセンターの災害派遣も昨年はミャンマーのサイクロン・中国西部地震派遣など多くの実績がある。

様々な災害に対しての備えは大変大事である。本日の視察は大変有意義で、今後の災害対策の一助となった。