<これまでの活動記録>
地域医療の実態を探ろうと、公明党の山本博司参院議員は先ごろ、医師不足により内科の新規患者の受診を制限している愛媛県八幡浜市立八幡浜総合病院(久保敬院長)を訪れ、病院関係者や高橋英吾市長と意見交換した。これには、清水正治・八幡浜市議も同行した。
同病院は17診療科、312床を備え、周辺地域における総合的な医療拠点施設としての役割を果たしてきた。しかし、激務や開業などで医師が次々と退職。2005年度に38人いた医師が、昨年6月には27人、今年7月には24人にまで減少する見込み。特に内科医の減少は顕著で、05年度に12人いた医師は現在5人にまで激減している。
同病院は患者への適切な治療確保と医師の過重労働を防ぐため、昨年4月から内科の新規患者は原則として開業医からの紹介のみに限定。また、救急患者の受け入れを週5日(水・土曜日を除く)に制限しており、「市民の協力を得ながら医師不足を一時的にしのいでいる状態」(久保院長)だという。
席上、久保院長は、「医師不足が解消できなければ病院としての機能を果たせない。国として対策の強化を」と訴えた。高橋市長は、病院を存続させるために地域の実情に合わせた財政支援を要望した。
山本氏は、「医師不足対策として来年度予算に272億円が充てられており、臨床研修制度の見直しや大学医学部定員の地域枠の拡充などを進めたい」と語った。
(2009年3月13日付 公明新聞より転載)