<これまでの活動記録>

河村官房長官(中央)に一括解決に向けた勧告書を手渡す与党プロジェクトチーム=28日 首相官邸
 自民、公明両党の与党原爆被爆者対策に関するプロジェクトチーム(PT、南野知恵子座長=自民)は28日、首相官邸で河村建夫官房長官と会い、原爆症認定集団訴訟の一括解決に向けた勧告書を手渡した。公明党から桝屋敬悟(同PT副座長)、江田康幸両衆院議員、木庭健太郎、山本博司両参院議員が出席した。

 国は昨年(2008年)4月、与党PTの提言をもとに認定基準を大幅に緩和したが、新基準の対象疾病から外れた肝機能障害や甲状腺機能低下症も原爆症と認定する判決が各地で相次いでいる。東京高裁も同日午前、こうした原告の主張をほぼ認める判断を下した。

 同PTは政治主導による一括解決を強く求めるとして、両疾患を積極認定の症例に加え、がんは幅広く認定する方針を表明するよう勧告。また訴訟の解決に向けて(1)勝訴原告は認定(2)未判決原告は判例を踏まえ積極的に救済(3)敗訴原告も被爆者救済の立場で対応すること――を求めた。

 河村官房長官は「できる限り全面解決する方向で、(法務、厚生労働両相を加えた)三者で協議させてもらう」と述べた。

 これに先立ちPT一行は、森英介法相、舛添要一厚労相にも同様の申し入れを行った。

 (2009年5月29日付 公明新聞より転載)