本日も厚生労働委員会が開催され、臓器移植法案について午前中は参考人質疑。午後からは法案に対する質疑が行われた。
午前の参考人。
・日本移植支援協会 副理事長 高橋和子氏
・大阪大学大学院医学系研究科先端移植基盤医療教授 高原史郎氏
・大阪府立大学人間社会学部教授 森岡正博氏
・東京大学先端科学技術研究センター特任教授 米本昌平氏
午後から両法案提出者への質問。下記質問要旨。
1.「脳死を一律に人の死」とする考え方を法的に位置付けようとする改正は行わず、臓器提供の場合に限る現行法のままにすべきではないか?(A案提出者)
2.児童の脳死判定についてどのような基準を設けるべきと考えるか?(A・E案)
3.ドナー家族の心情に配慮すべきではないか?(A案)
4.ドナーカードの普及策をそのように考えるのか?(A案)
5.臓器移植に関する医療費の軽減をどのように考えるか?(A案)
夕方、超党派の厚生労働委員会のメンバー有志で委員長へA案の修正案を提出し、記者会見に臨む。
A案は「脳死を一律に人の死」とする考え方を前提にしているが、委員会の審議などを通じて、そのような考え方が国民的な合意になってはいないと考え、自民党・民主党の有志でその部分の修正案を辻厚労委員長に提出した。
修正案は「脳死を一律に人の死」とする考え方を前提とする定義の改正(文言の削除)は行わず、脳死の概念に関する規定が現行通りとする内容である。(本則事項)
後、検討項目として附則事項が6点ほど追加している。
①虐待を受けた児童の判定のための検討を直ちに開始。
②児童の脳死判定には成人と異なる特性に十分配慮が必要。
③児童の思いを尊重する家族の心情、みとりの時間に配慮を。
④遺族に対する精神的ケア、支援について検討し対処を。
⑤臓器移植の適正な実施を確認し、透明性を確保する検証を。
⑥施行後3年をメドに法律全般についての見直しを。
21人の参考人からの意見やこの間での委員会の審議を通じて、自分なりに熟慮し、判断した対応である。賛同者が増え、この修正案が参議院で可決される事を望むものである。
夜は超激戦区・目黒へ。