午前中、各省の担当者から陳情内容について現状確認と対応策を検討する。
先日訪問した愛媛県のNPO法人ユニバーサルクリエートの佐伯代表からの指摘。
厚生労働省・文部科学省・国税庁から説明を受ける。下記意見交換の内容。
1.障がい者就労についての要望
①特別支援学校卒業者の一般就労が少ない現状(約25%の就職率)と対策
・特別支援学校卒業生14,417人/年(20年3月)の内
企業等の一般就労数 3,506人/年(約25%)、社会福祉施設 9,110人/年、
病院等 855人/年
(課題)
・文科省などの予算不足(特別支援学校などの指導充実事業:約1億円)
・先生の質の確保(特別支援教育の免許まだ約30%)
・縦割り行政の狭間(卒業後の進路定着は文科省の責任でなく、厚労側との
認識がある。)
・厚労省の就労支援策の充実(企業の環境改善など)
②特別支援学校から直接、就労継続支援B型に行けない制度の課題
・就労系事業の内訳の確認
・就労移行支援・就労継続支援A型・B型の課題
・特別支援学校から直接就労継続支援B型に進めないのか?
自立支援法の移行措置として平成24年3月31日の間、地域に
一般就労や就労継続支援A型事業所による雇用の場が乏しい
事や就労移行支援事業者が少なく、一般就労へ移行する事が
困難と市町村が判断した場合、特別支援学校から直接就労継
続支援B型移行を認めている。しかし、市町村の判断がなかな
か困難と判断せず、この制度も中途半端と佐伯氏は指摘する。
・入所されている方が施設内にある就労継続支援B型には移行
出来ないため、現制度のまま新体系に移行出来ない入所施設が
大半である実態は改善されていない。自民・公明の前与党提出
の自立支援法改正にはこの点が盛り込まれているが、廃案にな
り、民主党からの対案が出ないため宙ぶらりんのままである。
2.NPO法人の寄付金控除
・NPO法人が医療・介護・障がい者福祉・文化芸術など日本社
会の共助として支える役割は大きい。しかし運営費など厳しく
寄付金控除など要望が強い。
・NPO法人3万9,700うち、認定NPO法人が107と非常に少ない。
認定になると寄付金控除が受けられ、企業からの寄付で運営が楽に
なり、NPOの活動が充実する。しかし認定をとる基準のハードルが
高く、基準緩和などで普通のNPO法人が寄付金控除が受けられる
制度充実が必要である。
・公明党のマニフェストにはNPO支援として、税制の認定要件緩和、
寄付金控除制度の充実を掲げている。
今後、上記課題にしっかり取組んでまいりたい。