<これまでの活動記録>
参院文教科学委員会は30日、高校授業料の実質無償化法案を採決し、民主、国民新、公明各党の賛成多数で可決した。31日の参院本会議で可決、成立の見通し。
同法案は公立高校では授業料を徴収せず、私立高校生には世帯の所得に応じて年11万8800~23万7600円の就学支援金を助成する内容で、施行は4月1日の予定。衆院の審議では、公明党の求めに応じて、施行3年後の見直し規定を付則に加えたほか、給付型奨学金の創設などを盛り込んだ付帯決議も可決された。
質疑の中で公明党の山下栄一氏は、社会全体で生徒を支える考え方に一定の理解を示す半面、全額を国が負担することに疑問を呈し、「法案成立後、中教審(中央教育審議会)に諮り、国と地方の役割分担で財政負担を議論すべきだ」と主張した。
鳩山由紀夫首相は、国と地方自治体の適切な役割分担は必要との認識を示し、「中教審の意見も聞き検討すべき課題だ」と述べた。
さらに山下氏は採決に先立つ賛成討論で、「公立高校と私立高校との間で支援の仕組みが異なることに多くの関係者が疑問を抱いている」と指摘。顕在化してきた課題に対し、速やかな具体策を講じることを求めた。
参院厚生労働委員会は30日、雇用保険の適用範囲を拡大するなどの雇用保険法改正案を公明、民主、社民、共産の各党の賛成多数で可決した。
採決に先立つ質疑で公明党の山本博司氏は、障がい者の工賃倍増を図る「工賃倍増5カ年計画支援事業」に基づく経営コンサルタント派遣の成果により、売り上げや工賃を大幅に増加させた知的障がい者授産施設の事例を紹介。「経営コンサルタントが入って意識改革ができた(との声がある)」と指摘し、同コンサルタント事業の拡充を訴えた。
山井和則厚労大臣政務官は、経営コンサルタントの取り組みを受け入れた全国の施設では、2008年度の平均工賃月額が、07年度比で「5.7%の増額となった」と述べた。
(2010年3月31日付 公明新聞より転載)