被爆65年。『広島原爆の日』。平和記念式典には、初めて、米国ルース駐日大使・国連バン・キムン事務総長が出席。核廃絶へ祈りをささげた。
厚生労働委員会で、被爆65年。『原爆症認定・「黒い雨」など被爆者救済等』を質問する。(下記内容)
「法改正へ向け、10月までに有識者会議を設置し、基準緩和への議論を開始。」の長妻大臣答弁。
また「黒い雨」による被爆についても「秋にも専門家による会議の場を設け、検証する方針」の答弁。大きく前進だが、被爆者は時間がない。スピードをもって、被爆者救済が急務である。
Ⅰ.原爆被爆者対策について
被爆65年。被爆者の平均年齢も76歳を越えました。被爆者に残された時間はもうありません。原爆症の認定について昨年の8月の確認を実現する行政的措置がとられていない現状。
1.原爆症認定基準を見直すつもりはあるのか。
①原爆症の認定について
・原爆症認定申請の待機待ちの方々が約6600件・毎月300件程度の申請が増え続けている。大量の却下処分もこの間で4000件を越している。これらの中には認定されてしかるべき申請も多く含まれている。
・新基準で認定外とされながら、集団訴訟では、原爆症と認められた原告59人に上る。基準では7疾病のがんや白血病であれば積極的に認定。しかし『心筋梗塞など4疾病は「放射線起因性」が認められる』などの限定条件がつき、却下・保留となるケースがほとんど。
新たな基準の改定が必要である。法改正も含めていつ頃どう進めるのか?被爆者救済も含めた、大臣の決意を伺いたい。
2.健康診断特例地域の拡大をすべきではないか。
毎年、広島県・広島市などから要望がある課題について質問しまう。広島原爆の黒い雨にあいながら、重い健康被害に苦しみ続けてきた被災者が被爆者援護を受けられずにいる問題です。
皆さんの要望は、『黒い雨』降雨地域全域を健康診断特例区域に指定してほしいという声。昨日もNHKで特集をくまれていた。
この3月の予算委員会で、大臣は「広島県、広島市の新たな大規模調査の結果が出て、中身を分析して厚生労働省としても見解を出したい」と答弁されている。
5月『広島原爆”黒い雨”に伴う放射性降下物に関する研究の現状』研究報告・調査報告が発表されました。黒い雨の降雨地域が広がっています。
・きのこ雲の実態 従来8080メートルの2倍の高さ16000メートル。
・偏西風の影響があった。雲の大きさが (気象のシュミレーション)
・住民への大規模の聞き取り調査(3万人) 1500人回答
(基礎となった170人を大きく超える調査)
・土壌調査
こうした科学的な検証などを含めて、大臣の見解をうかがいたい。
1.「強い社会保障」についてどのように認識しているのか。
菅首相は就任以来、「強い経済・強い財政・強い社会保障」とのスローガンを語られている。成長戦略の観点からも「強い社会保障」を目指すとしているが、あまり意味がわかりにくい。この「強い社会保障」という考え方を大臣はどのように認識しているのか。
2.社会保障予算の拡充に向けた見解を伺いたい。
そうした中、来年度予算の編成に向けて概算要求基準が閣議決定されたが、「強い社会保障」がどのように反映されているのかが、これもまたよくわからない。
確かに、社会保障費の自然増1.3兆円を確保するようであるが、それ以外の社会保障の充実をどのように行うつもりなのか。各省庁の一律1割削減では、役所任せであり、政治主導の予算編成ができるのか疑問である。
厚生労働省の予算においても、なにを削減するのかこれから議論されることと思うが、社会保障予算の拡充に向けた大臣の見解を伺いたい。
Ⅲ.障がい者福祉施策について
1.地域生活支援事業の拡充が必要ではないか。
障がいのある人が普通に暮らせるために、地域生活支援事業は大変大事。相談支援・コミュニケーション支援・移動支援・日常生活用具などの事業であるが、市町村によってサービスに格差。財源のある地域。地方は大変厳しい状況。
障害者支援予算 自立支援給付9000億。地域生活支援事業 裁量的経費。障害者予算も10%一律カットなると人件費は削れない為、裁量的経費が16%カットされる可能性もある。地域生活支援事業予算をふやすべき部分、その維持も難しい現状。
440億の予算。概算予算。拡充すべきと考えるが見解は?