公明党山口代表と遠山衆議院議員と都内にある社会福祉法人「日本点字図書館」(田中理事長)を視察。
創立者の盲目の青年(当時25歳)本間一夫氏が昭和15年に創立して、11月で70周年を迎える。発足当初の蔵書は点字図書わずか700冊。長い年月。戦争など幾多の苦難を乗り越え、今では2万数千タイトルを有し、全国の視覚障がい者に年間50万点を貸出す日本最大の点字図書館となっている。
目が不自由でも本を読みたいという願いをかなえるために、指で読む点字と耳で聞く録音図書を製作して、全国1万人以上の視覚障がい者に無料で貸出している点字図書館。小野副館長の案内で館内を見学する。
【貸し出し・配信サービス】
・点字図書・録音図書(カセットテープ・CD図書)、録音雑誌など、全国の視覚障がい者(利用登録者1万数千人)へ郵送など無料で貸し出しをしている。週刊誌などは発売の雑誌も1週間で対応が可能となっている。
・映画の画面の様子を説明した音声解読CDの貸出しもしている。
【図書の製作・図書配信サーバーの保守管理】
・録音図書の製作では、朗読ボランティアの方々が、スタジオで図書を朗読。またボランティアの方がインターネットを使い自宅で録音図書の製作をしている。
・点字図書の製作も、点訳ボランティアの方々が自宅でパソコンを使って点訳をしている。点訳データは校正を経て、点字プリンターで印刷。
・視覚障がい者情報総合ネットワーク(サピア)の保守管理
全国の点字図書館、ボランティア団体などが製作する点字図書、録音図書などのデジタルサーバをインターネットでパソコン、携帯電話に配信している。IBMがサピアの基礎となる点訳ひろばを支援(1988年から)していた時代を思い出す。同僚がその仕事につき懸命に取組んでいた。
また図書館では、視覚がい害者のためのパソコン教室や見えにくさの相談会、点字電子機器など実際に使いながらの体験会など開催している。
視察・意見交換を通じて、視覚障がい者のために長年取り組まれてきた点字図書館の大切さと活動に感銘を受ける。また下記項目の課題など今後公明党として取組む政策課題を痛感する。
・ICTの活用による支援拡充(音声コードやディジーなど)
・ボランティアの方々が十二分に活動できる環境整備(税制面などの支援)
・ユニバーサルデザインの実行
・障がい者が健常者と同じように生活できる制度へ