大阪千里救命救急センターにて挨拶


厚生労働部会視察


公明党厚生労働部会(渡辺部会長)として救命救急センターの現状を視察。視察先は、ドクターカーの活用で有名な大阪府済生会千里病院とドクターヘリの大阪大学医学部附属病院の2箇所。

最初の視察先千里病院の救命救急センターでは、林院長・甲斐センター長などからドクターカーの現状と将来について概要説明をお聞きする。

1.概要
・1993年運用開始、対象は豊能医療圏約100万人。
・平成19年度出動件数1791件。
2.ドクターカーの医学的効果
①病院外心停止症例に対する救命効果(生存率を2倍以上に上げる)
②急性心筋梗塞における時間因子および救命効果(院内死亡率減少)
③外傷症例に対するドクターカーの効果(救命率の大幅向上)等など
④その他の効果 ・救急医・救急看護師の人材育成・教育効果など

3.ドクターカー運用の経費と診療報酬
・初期費用7100万円。毎年経費5367万2千円。
・往診料 650点。救急搬送診療料1300点。合計収入は772万円。
・大幅な赤字。

4.ドクターに対する提言
①大都市での救急医療の崩壊の救世主になりえる(救急車搬送困難症例削減)
②ドクター運用に対する法政化と保険診療費の新設
・ドクターヘリ同様の補助金あるいはdpcに対する機能強化係数の新設


ドクターカー視察


ドクターカーも含めて、救急救命センター内を見学。
安心して続けられる救急医療の支援が大事である事を視察から痛感する。


厚生労働部会


続いて、大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターを視察。福澤病院長・嶋津教授などからドクターヘリについて現状と課題について、説明を受ける。

・大阪府ドクターヘリは①救急現場での医療活動②施設間搬送③災害派遣として活動。
・運行実績は、平成21年度、99件。22年度は約120件位。
・救命救急センターは23名の内、ドクターヘリで7名の医師と7名の看護師が対応。
・大阪府のランデブーポイントは現在238箇所。まだまだ少ない。
・ドクターヘリ事業の啓蒙活動が大事。
・救急医の抱える課題として、救命センターの業務にヘリ業務が加わり、負担増になっている。


ドクターヘリ視察


ドクターヘリについて中川医師の説明


大阪大学医学部附属病院屋上からの光景


意見交換の後、附属病院屋上でドクターヘリを見学。中川医師などから丁寧に説明を伺う。

ドクターヘリとドクターカーの活用は大変大事。すみ分けも含めて、国の体制強化がもとめられる。