<これまでの活動記録>

日商の代表と意見を交わす山口代表ら(向こう側)=29日 衆院第1議員会館
公明党の山口那津男代表は29日、現場の声を政策に反映させようと、日本商工会議所(日商)や全国中小企業団体中央会、日本建設業団体連合会(日建連)の代表と会い、中小企業や建設業界支援について要望を受けた。井上義久幹事長、東順治(団体渉外委員長)、松あきらの両副代表、石井啓一政務調査会長、斉藤鉄夫税制調査会長(幹事長代行)らが出席した。

このうち日商との懇談では、山口代表が「われわれは野党の立場であるが、過去10年余り政権を担った経験もあり、しかも国会は“ねじれ”の状況にある。大局観に立った責任ある判断をし、国民の皆さんの声に、虚心に耳を傾けながら対応していく。忌憚のない意見を賜りたい」とあいさつ。

日商の宮城勉常務理事らは、中小企業の景況感に停滞感が強まっている状況に言及し、円高対策や、政府の「新成長戦略」の実施にあたっての中小企業の成長支援強化、中小法人軽減税率をはじめとする法人税率の引き下げなどを要望した。

また、全国中小企業団体中央会との懇談で井上幹事長は「公明党は中小企業が日本経済を支える最も重要な柱として捉え、支援に全力を挙げてきた」と強調。今後も中小企業支援に役立つ政策立案に尽力する決意を表明した。

中央会の鶴田欣也会長は「(中小企業の間では)年末の資金繰りがクリアできるかという話ばかりが出て、明るい話が出てこない」と力説。

その上で、(1)デフレ脱却と景気の自律的回復のための補正予算の早期成立(2)中小企業における若年者雇用の確保(3)中小企業金融円滑化法の1年延長(4)軽油引取税などに対する免税措置の恒久化――などを要望した。

また「(政府は中小企業の)意見を聞いてくれない。これで中小企業の実態が分かるのか」と批判した。

石井政調会長は「要望を踏まえ、中小企業支援策を考えていく」と答えた。

一方、日建連との懇談では、塚原健治税制専門部会主査が日建連法人会員の受注額が減少するなど、建設市場の縮小が続く現状に触れ、印紙税の廃止や、海外大規模インフラプロジェクトに関する準備金制度の創設などを要望した。

東氏は「党として頑張って取り組んでいく」と述べた。

 (2010年10月30日付 公明新聞より転載)