昨日(8日)国土交通部会・厚生労働部会合同会合が開催。「軽度外傷性脳損傷(MTBI)の自賠責保険後遺症の見直し」について厚生省・国土交通省からヒアリング・意見交換を進めた。
MTBIは脳の神経線維(軸索)が、交通事故などで損傷し発症し、記憶力の衰えや歩行困難など様々な症状を伴う病気。
損傷が画像検査で発見されにくく診断基準もないため、適切な治療や補償を受けられない患者が多く、患者の皆様から要望を受け、委員会等で質問してきた。
厚労省からは、昨年4月の委員会質問から動き出した研究班が、本年4月高次機能障害に関する研究班が「通常の検査では明らかな画像所見が認められない症例について分析を行う」とし、MTBIを調査する方針を報告。
また国土交通省から「高次脳機能障害認定システム」の見直しについて、昨年7月損害保険料算出機構のへ検討依頼していた件で、3月検討結果を発表。
「自賠責保険に関する報告書」として、意識障害や画像所見など一部の条件に達しない被害者は現場の医師に高次機能障害ではないと形式的に判断されている指摘に対し、審査の対象とする条件を明確化した。
報告書にWHOのMTBIに対する報告を初めて取り入れた点は大きな前進で、
これまで症状が分かりにくいためむち打ち症などと診断されてきたMTBIの患者からの後遺症障害等級見直しにつながる可能性は光明となる。
会合に同席した軽度外傷性脳損傷友の会の役員は、報告書の中でMTBIに関し「軽症頭部外傷」と表現されていることに関し、重症の方もいるので、誤解を招くとの懸念を示し、改善を求められた。
(今までの軽度外傷性脳損傷の取組み)
http://yamamoto-hiroshi.net/mt/mt-search.cgi?IncludeBlogs=1&search=%E8%BB%BD%E5%BA%A6%E5%A4%96%E5%82%B7%E6%80%A7%E8%84%B3%E6%90%8D%E5%82%B7