<これまでの活動記録>
2001年5月、坂口力厚生労働相(当時、現公明党副代表)が、ハンセン病訴訟の控訴断念を辞任覚悟で政府に迫り、訴訟終結と同6月のハンセン病補償法成立を導いてから10年が過ぎた。
ハンセン病問題の今後の課題を探ろうと、公明党の山口那津男代表は21日、衆院第2議員会館で行われた党厚生労働部会(部会長=渡辺孝男参院議員)、ハンセン病対策検討プロジェクトチーム(座長=坂口副代表)の合同会議に出席し、患者・元患者らの要望に耳を傾けた。
「過去100年、行政は患者の人権を無視し続けてきた」。全国ハンセン病療養所入所者協議会の藤崎陸安事務局長はこう憤る。
入所者の高齢化で医療・介護などの比重は重くなる半面、行政改革の名の下に国家公務員の数が削減され、介護職員らも削減されていると指摘。「過去の償いは国の責任で行うべきだ」として、職員削減の方針に異を唱えた。
一方、ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会の竪山勲事務局長は、「いまだに社会的な偏見・差別は根深い」と話す。坂口副代表の当時の奮闘に感謝した上で、療養所からの退所者が約1300人に上っていることを紹介。退所者給付金の遺族承継を認めてほしいと訴えた。
これらの要望に対し、山口代表は「公明党はこれまで、皆さんの課題を正面から捉え、解決を図ってきた」と強調。今後のハンセン病施策がさらに前進するよう、多角的な視点で取り組むと約した。
(2011年6月22日付 公明新聞より転載)