西予市獣肉処理加工施設「ししの里 せいよ」を木村幹事長(県議)・中愛媛県議と地元二宮市議と視察。西予市農林水産課 松川課長補佐に案内いただき話しを伺う
西予市の鳥獣被害は、果樹・米、野菜などを中心に被害額は年間3千万円を超える。昨年度は4500万円。大変な被害。農家の松田さんからも被害の実態など伺うが大変深刻。
農家の生産意欲低下や耕作放棄地増大など数字として表れない悪影響も深刻との事。
加害鳥獣の代表格はイノシシで2010年度捕獲数は約1500頭。狩猟者の平均年齢は60代後半と高齢化も課題となっている。
こうした中、西予市での鳥獣被害防止対策では、2009年度から狩猟免許取得に向けた予備講習会の受講料を全額補助し、これまで55人が免許の新規取得者となった。
木造平屋建て約70平方㍍。市内で捕獲したイノシシ、ニホンジカを解体処理・加工販売する。処理頭数は年間約120頭を予定。指定管理者のエフ・ビー・シーが運営。
女性や子供が気軽に食べれるようイノシシ肉をミンチにし、ゴボウとタマネギを入れて煮込み、ジャガイモをあわせて揚げた「イノシシコロッケ」をつくり移動車を使って販売している。
ロース、バラやもも肉の販売や第3セクターとの連携でハムやソーセージ等の新製品も開発しながら県外の販路拡大も図りたいという。
有害とされるイノシシを捕獲し製品にすることで、①狩猟者の捕獲意欲向上②農家のイノシシ被害に歯止め③自然の恵みを特産化④地域活性化の一石四鳥の取組み。
市では捕獲組織を市全体で一元化し、220名態勢の「市有害鳥獣捕獲隊」も設立した。深刻な鳥獣被害に真剣な自治体。県下で初めての取組みに期待したい。国としてもさらなる鳥獣被害対策へ取組んでいく決意である。