<これまでの活動記録>
参院予算委員会は16日、野田佳彦首相と関係閣僚が出席し、社会保障と税に関する集中審議を行った。公明党の山本博司、秋野公造両氏が質問に立った。
山本氏は、引きこもりやうつ病など、従来の社会保障制度で対応しきれていない課題に対応する「新しい福祉」の確立を主張。「国民の苦しみを取り除き、希望を与える政治が今ほど求められている時はない」と強調した。
その上で、難病対策の充実を要請。214疾患に支援が行われている「難治性疾患克服研究事業」の研究奨励分野について、「今月で事業が終わるが、対象の方々は研究の継続を望んでいる」と訴えた。
小宮山洋子厚生労働相は「必要なものは引き続き(支援)できるようにする」と応じた。
山本氏は、引きこもり支援策の強化や、発達障がいへの配慮を学校教育法に明記することも訴えた。
さらに、高齢者の孤立死対策として、地域で見守る体制の構築を求めるとともに、料金の滞納などで独居高齢者の困窮に気が付きやすい電気事業者などと、自治体の連携強化も主張。「個人情報の問題は、東日本大震災で災害弱者の安否を確認する際もハードルになった。生命を守る観点から、個人情報保護法の在り方を見直す必要がある」と強調した。
野田首相は、高齢の夫婦が共に認知症になった世帯の例などに言及し、「地域と民間が連携し見守るシステムは重要だ。国が全体を見て後押しすることも検討する」と応じた。
山本氏は、「子ども手当」の名称を「児童手当」に戻すことなどで民主、自民、公明3党が合意したことに言及し見解を聞いた。
野田首相は、合意について「毎年、制度の議論が行われていたが、恒常的な制度になったことは大変意義がある。合意を踏まえ適切に対応する」と述べた。
(2012年3月17日付 公明新聞より転載)