浜田議員


午前中、参議院予算委員会の締めくくり質疑が野田総理以下全閣僚出席の下、開催され、公明党 浜田議員が質問に立つ。


反対討論


予算委員会



参議院本会議


本会議採決


質疑終了後の採決で、予算案に反対の立場で討論に立つ。
野党の賛成多数で予算案は否決。参議院本会議でも否決。

しかし憲法の衆議院優越の規定で本日夕方、平成24年度予算は成立した。

【下記反対討論】

私は、公明党を代表して、平成24年度予算3案に対し、反対の立場から討論を行います。

東日本大震災より1年以上が経過しました。改めまして、震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げます。

 震災からの本格復興への取り組みはいまだ道半ばです。特に原発事故に苦しむ福島県に対しては、福島復興再生特別措置法が成立しましたが、さらなる努力をしなくてはなりません。
 われわれは、これからも被災者の視点に立って、支援体制を整備していく必要があります。

以下、予算案に対する反対理由を申し述べます。

反対の第一は、歳出削減の努力が不足しているということであります。
民主党政権になってからの本予算の編成では、3年続けて新規の国債発行額が税収を上回る異常事態であります。“赤字体質”は断固糾弾されなくてはなりません。
特に、予算案では、基礎年金の国庫負担割合を2分の1にするための2・6兆円の財源を、一般会計に計上せずに「年金交付国債」で対応し、歳出と国債発行額を本来より少なく見せ掛けております。こんな“粉飾的な手法・ごまかし”を見過ごすわけにはいきません。
政府は、やみくもに国家財政を肥大化させた責任を重く受け止めるべきであります。

 この赤字体質の根本原因は、民主党が21年の衆院選で掲げたマニフェストにあります。
 民主党はマニフェストで予算の全面組み替えやムダ遣いの根絶などにより、25年度には16・8兆円もの「新しい財源を生み出す」と豪語していました。

しかし、実際には十分な財源が確保できず、マニフェストに掲げた政策を次々に断念。24年度予算案は、目玉政策だった子ども手当は廃止され、高速道路の無料化は予算計上されない、八ッ場ダム建設中止も撤回するなど、マニフェストが完全に崩壊したことを印象付けています。

民主党は財源の裏付けがないのに自らのマニフェストに固執し、“借金漬け”の予算編成を繰り返してきました。将来にツケを回してきた罪は極めて重いと言わざるをえません。

反対の第二は、成長戦略が欠如していることです。
 

欧州の債務不安がくすぶり、円高と東日本大震災の影響で国内産業の空洞化も進行しております。今こそ、力強い成長戦略が求められているにもかかわらず、無為無策の民主党政権の下で、デフレ克服は期待できず、日本経済の閉塞感は強まる一方であります。

政府は3月30日、消費税を10%まで引き上げる消費税法等の改正案を閣議決定しましたが、「増税ありき」の負担論が先行し、その使途となる社会保障の全体像は示さないままであります。
これほど財政規律が緩みきった状態で消費税を引き上げられたのでは、国民の先行き不安は高まるばかりであります。

最後に特に指摘しておきたい事は、民主党の稚拙、姑息な国会運営への姿勢であります。
通常国会が開会されたのは例年よりさらに遅い1月24日でありました。

本予算案は、提出が大幅に遅れ、審議でも場当たり的な対応を繰り返した結果、年度内成立ができず、14年ぶりに暫定予算を編成することになりました。
民主党政権の国会運営の不手際に猛省を促すものであります。

さらに問題なのは、予算の裏付けとなる特例公債法案を同時に参議院に送付してこなかったことであります。本来、予算審議は歳入・歳出一体で審議すべきものです。参院での否決を見込んで分離して処理しようとするのは、あまりにも姑息で、参院の審議を軽視するものであります。

以上、平成24年度予算3案に反対する主な理由などを申し述べました。

われわれ公明党は、これからも国民生活を守るため、日本再建に向けて全力を尽くす決意であると表明し、反対討論を終わります。