<これまでの活動記録>

反対討論を行う浜田氏(参院本会議)(右)と、山本(博)氏(参院予算委)=5日
2012年度予算が5日夕、成立した。同日午後の参院予算委員会と参院本会議では、自民、公明などの反対多数で否決された。衆参両院の議決が異なったため、両院協議会が開かれたが、協議が調わず、衆院の議決を優先する憲法60条の規定に基づき成立した。

同予算の一般会計総額は90兆3339億円。別枠とした東日本大震災の復興費などを加えた実質的な予算規模は96兆6975億円と当初予算では過去最大となった。

参院本会議で反対討論を行った公明党の浜田昌良氏は、反対理由として、(1)予算案の国会提出が遅く、暫定予算編成を余儀なくされたこと(2)予算の裏付けとなる、赤字国債を発行するための特例公債法案を予算案と同時に参院に送付しなかったこと(3)交付国債を年金国庫負担引き上げの財源にし、国債発行額をごまかしたこと―を指摘。

また、「内容を見れば、さらに問題点は明らか」と主張。具体的には「景気・経済の不安に応えた予算になっていない」とし、「消費増税法案に盛り込まれた『名目3%、実質2%』の経済成長は可能か」と疑問を呈した。

さらに、「国民生活の不安を助長する予算」として、4月から年金給付が引き下げられる一方、健康保険の保険料などは引き上げられる事態を糾弾するとともに、うつ病など「新たなリスクに対応する『新しい福祉』への対策も不十分」と批判した。

このほか、「この予算は民主党マニフェスト(政権公約)違反だ」として、高速道路無料化や子ども手当などの看板政策が相次いで頓挫した現状に触れ、「マニフェストは総崩れ。国民の政治不信を高めた責任を取るべきだ」と訴えた。

一方、参院予算委では公明党の山本博司氏が反対討論に立った。

山本氏は反対理由として「(政府の)歳出削減の努力が不足している」と主張。「民主党政権になってからの本予算の編成では、3年続けて新規国債発行額が税収を上回る異常事態だ」と指摘した。

 (2012年4月6日付 公明新聞より転載)