再生医療を推進する議員の会


再生医療勉強会


クラゲのタンパク質が変形性関節症治療に効果など、再生医療の取組みと課題について話しを伺う。

「再生医療を推進する議員の会」の第2回総会を開催し、2人の研究者から講演を伺い、意見交換。


坂井田先生


①「自己骨髄細胞を用いた肝臓再生療法の現状と世界の状況」
講師:山口大学医学系研究科長・医学部長 坂井田 功先生

・慢性肝炎患者 350万人、肝硬変 30万人、肝がんに移行年間5万人が肝不全で死亡している。

・肝硬変は難病で根治治療は肝移植のみ。しかしドナー不足や免疫拒絶や高額医療費がかかる問題がある。

・そこで新たな肝硬変療法として、坂井田先生が取り組むでいるのが、臓器移植と伴わないで自分の細胞で病気を治す「肝臓再生療法」。


佐藤先生


②「関節軟骨の再生医療と軟骨修復に適した体内環境の構築」
講師:東海大学医学部外科学系 整形外科学 准教授
佐藤 正人先生

・レントゲンで変形を認める(変形性膝関節症)患者数は50歳以上の女性は75%、男性54%にのぼり 国内2350万人。また痛みを伴う患者数は820万人と推定される。

・健康寿命を縮める原因(要支援となる原因)の第1位が関節疾患19.4%。

・変形性関節炎の進行は防止できず、軟骨性医療は実用化していない。また適切な診断評価方法がないため、民間療法やサプリメントへ向かっている。

・こうした背景の中、関節軟骨の再生医療などを通じ、新規治療剤の開発の取組みを進めている(同種細胞シート移植)

・エチゼンクラゲなどに含まれるたんぱく質「クニウムチン」が「変形性関節症」の治療に効果がある事が臨床研究から実証。

講演の後、講演内容と共に、再生医療の推進に向けて、規制の問題点と解決策について意見交換を進めた。
次回以降勉強会を重ね、法整備に努めたい。