愛媛大学ミュージアムにて本日(6月1日)から7月29日まで、特別展「子どもが生きる空間ー日土小学校と松村正恒ー」が開催されており、初日に鑑賞。
この特別展は、松村正恒氏(1913-1993)の建築と思想を通して多くの人々に子どもの生活空間としての学校建築のあり方について考えるきっかけを提供する事にあるという。
松村氏は地方にあっては戦後日本を代表する建築家の一人。八幡浜職員時代は、多くの優れた学校を設計した。私の母校松陰小学校・八代中学校も松村氏の設計。
中でも日土小学校の中校舎・東校舎は、木造モダニズム建築として高く評価され、子どもたちが気持ちよく学ぶことが出来る空間を実現している点で、今日に至るまで注目され続けている。
日土小学校は今、保存再生を経て、木造建築のまま、新しい教育の可能性も指し示している。この保存再生の予算に対して国に働きかけも含めて尽力した事も忘れられない。
小学校の教室にいる不思議な感覚。また再生前の状況や保存再生後の学校の比較も面白い。松村氏の歴史や模型、映像や写真、子ども達の声、作文など子どものための視点が随所に。
保存再生に一貫して取り組まれた曲田教授(愛媛大学副学長)とも懇談。素晴らしい特別展に感銘を受ける。郷土の誇りであり、かけがえのない宝のようである。