「義務教育等学習機会充実」に向けた「超党派参加・国会院内の集い」が開催された。
全国夜間中学校研究会主催。国会議員呼びかけ人の代表は公明党池坊保子議員。
全国の義務教育未修了者は百数十万人といわれている。
(政府見解は1,985年中曽根首相答弁では約70万人)
憲法や国際人権規約には教育を受ける権利が明記され、ユネスコ学習権宣言では「学習権は人間の生存にとって不可欠な手段である」と謳っている。
しかし下記のように学齢を超過した人の学習権を保障する制度はあまりにも未整備。
1.夜間中学関係者
公立夜間中学校は8都府県35校のみ。北海道、東北、中部、四国、九州に1校もない。その為東京や大阪の転居する人もいる。
2.特別支援学校関係者
・昭和53年度までは義務教育制がなく、多くの障がい者が就学免除・猶予となった為、現在40代後半以上の方の中には、基本的な読み書きができない人も多く、大きな困難を抱えている。
成人クラスを設けて受入れをしているのは一部の特別支援学校に限られる。
障がいのあるため、自宅を出られない成人義務教育未修了者のための訪問教育も皆無の状態。
3.ひきこもり等調査より
・内閣府調査で15歳~39歳のうち、引きこもりの数は69万6千人。不登校から引きこもりになった者11.9%。中退者、不登校経験者が困難な状況に陥るリスク多い。
4.外国人への教育を行う学校現場や自治体関係者
・外国人の公教育の拡充が求められている
(プログラム内容)
③国会議員(池坊議員など)・日本弁護士連合会から挨拶
④夜間中学生徒・卒業生・その他関係者の体験発表・報告
・不登校・障がい者・中国帰国者など8人の方々の切実な体験に感動
⑤夜間中学以外の関係者からの話
・河合先生(金沢大学准教授)
~就学免除猶予された成人障がい者のための特別支援学校 での受入れ状況~
・見城先生(東京「えんぴつの会」)
~通信制中学校等の必要性~
・宮崎先生(早稲田大学日本語教育学科教授)
~日本語教育の充実の立場から~
⑥「集い」アピール採択
アピールでは「義務教育等学習機会充実」のため、法律の制定と予算の確保を行い以下の施策の実施を求める
1.全都道府県・政令都市や自主夜間中学による要望がる自治体に公立夜間中学校の開設
2.自主夜間中学に対する援助等を拡充
3.全国で既存の小学校、中学校への義務教育未修了者の受け入れ、特別支援学校での就学免除・猶予者のための成人クラスの拡充、通信制教育の実施、障がい者への訪問教育の拡充。