午前中、公明党核廃絶推進委員会(座長:浜田昌良参議院議員)が開催された。
「核廃絶をめぐる国連総会の報告」(外務省)とピースボート共同代表の川崎哲氏から「核兵器の非人道性に関する最近の国際的論議について」伺い、意見交換。
川崎氏からは、最初に「核兵器の非人道性に関する最近の国際的議論について」説明がある。
これは、政治的な側面の核抑止論とは視点を変え、核廃絶を人道的側面から科学的、客観的に立証する運動で、大きな運動の広がりが出ている。
【核兵器の非人道性に関する国際的論議】
1.背景
・2010年再検討会議の最終文書「核兵器使用がもたらす破滅的な人道上の結果に深い憂慮」を表明し、全ての国が国際人道法を「いかなるときも遵守」しなければならない。
2.核兵器の人道的側面に関する16か国表明
・2012年5月の核不拡散条約(NPT)準備委員会にて、スイス・ノルウェー等による「核軍縮の人道的側面」と題する16か国共同声明(ドイツ参加せず、日本は誘われず)
・5月のNPT準備委員会で、
*ノルウェー、2013年3月「核兵器の人道的の結果」国際会議を発表
*スイス、ノルウェー共催「核の飢饉」サイドイベント
*アイラ・ヘルファンド(社会的責任のための医師の会)
「核の飢饉ー10億人の危機、限定的戦争が農業、食糧供給と栄養摂取に与える世界的影響」
・10月 国連総会第一委員会にて支持拡大へ
3.核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)
・核兵器防止国際医師会議(IPPNW)第20回世界大会(広島)にあわせ国際会議。「核兵器使用の人道的な結果」に焦点をあてた活動方針を確認
・2013年 3月オスロ会議に向けた取組み強化等。運動が広がりつつある。
続いて【「核の飢饉ー10億人の危機、局地的各戦争による全地球的影響」(社会的責任のための医師の会)の説明】
【インドとパキスタン地域(南アジア)にて限定的核戦争の影響】
広島型が100発。限定的な核戦争が起きた想定。
【核戦争 影響】
・両国の都市で2000万の死者、地域全土に渡る放射性汚染
・煙灰による全地球的な気候への影響
・ペスト、コレラなど疫病の蔓延
【核戦争 農業への影響①】
・急激な寒冷化、太陽光と降雨量の減少による生育期間の短縮
・成層圏中のオゾン層の破壊が弱い作物に影響
・石油供給の途絶による農耕機械使用や農薬生産の影響
・放射能及び有害物質による汚染による農地破壊
・流通の崩壊など
*とうもろこしやコメも長期的生産量の低下
【核戦争の農業の影響② 10億人が飢餓に】
・食糧生産量が平均1年にわたる減少により、4000万人が栄養不良。戦後5年だと6700万が新たに栄養不良。10年以上にわたる累積的影響で2億1500万人栄養不良になる。
・今現在も慢性的栄養不良(1日1800~2200カロリー以下)
9億2500万人いるが、飢饉が10年間に解消されないと、生産量が10%減少する事で全員が危険にさらされる。
推進会議には8つのNGOの団体も出席し、核廃絶へ!人道的側面からの国際的論議に日本もしっかり関与・発信をする事など等。
の意見が出された。