公共サービスの存続が危ぶまれている。保育所や図書館、消費者生活相談などの職員の非正規公務員化が進む中、働いても貧困から抜け出せない職員が増加している。
約60万人3人に1人が非正規職員。年収は200万円以下がほとんどであるため、「官製ワーキングプア(働く貧困層)」が社会問題化している。
①「仕事内容は同じなのに給与差は3倍」(公明新聞の記事)
保育所で働く女性(50歳代)。正規6人と嘱託2人の他アルバイト5人とパート4人。
嘱託の彼女はクラス担任で正規職員と同じ内容。しかし彼女の月給は約12万7千円で正規の3分の1程度。
厚労省の資料によると2010年には非正規公務員数3万1723人に膨れ上がり、公立保育士数は12万430人(2010年)なので、4分の1が非正規公務員。本日の自治労の調査によると51.3%が臨時・非常勤とのデータもある。
②能力と報酬が見合わない
*消費生活センターの消費生活相談員の女性たちの声
「相談員の1日は休む暇がなく電話と来訪の相談にのる。その間商品に関する苦情やサギまがいの高額請求のトラブル等相談内容は多岐にわたる。相談員は幅広い法的知識や合意解決に向けた交渉力が求められる。しかし皆待遇は日当制で10年以上のベテランでも1日1万1千円程度。」
島根県で消費者生活相談員の方々との意見交換でも強い声であった。
本日、党総務部会を中心としたメンバーで、自治労の方々(澤田副中央執行委員長・高橋議長)から上記内容での要請を伺う。
【要請内容】
1.臨時・非常勤等職員に期末手当や退職手当の支給を認めていない地方自治法を改正すること
2.均等・均衡待遇を求めているパートタイム労働法の趣旨を臨時・非常勤等職員に適用させること。
3.臨時・非常勤等職員の処遇改善、雇用安定をはかるため、任期の定めのない短時間勤務職員制度の導入について検討を行うこと。