「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群はここまで解明された!」
NPO法人「筋痛性脳脊髄炎の会」の主催で、アメリカから専門医であるチャールズ・ラップ先生の講演と意見交換が行われた。
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME・CFS)は、原因不明の異常な疲労や脱力感が持続し、日常生活が送れなくなる病気。
有効な治療法はなく、子どもでも発症し、寝たきりに近い患者も多い深刻な疾患。日本では、24万~30万人の患者がいると推定されており、患者の日常生活動作(ADL)の低下は深刻で就労困難となる患者が多く、その社会的・経済的損失は計り知れない。
NPO法人 筋痛性脳脊髄炎の会 篠原理事長の挨拶の後、
党を代表して難病支援の取組みについて話させていただく。
その後ラップ先生の講演。
ラップ先生はノースカロライナ―洲のハンター・ポプキンズ・センター長として活躍。
センターはME・CFS及び関連疾患の専門治療を行っているアメリカでも数少ない医療機関の一つ。
講演では、アメリカにおける専門医療について、特にCFSの兆候と症状、アメリカでの病気の管理アプローチ、小児科の症例を交えて貴重な内容について話された。
今後の難病施策の研究分野での取組みが大幅に拡充できるよう、しっかり進めてまいりたい。
【主な症状】
・激しい疲労の持続、ひどい睡眠障害
・全身の筋肉痛・関節痛
・微熱、リンパ節腫張
・記憶力・集中力・思考力の低下
【日本の置かれた状況】
・診療を受ける医師が少ない。診断を受けるのが困難
・精神的なものと片付けられる。
・ほとんどの患者職を失っている
・障害認定(社会保障)を受けられない
【進めていただきたい研究】
・ME・CFSに感染症が関与しているか。原因の解明
・診断のためのバイオマーカーの同定
・治療法の開発、患者の実態調査
・診断基準の見直し