【被災地の情報弱者支援に取り組む先輩たちと懇談】国会事務所 (手話で表現)
午前中、国会事務所にアットマークベンチャー(株)大津山訓男社長、(株)プラスヴォイス 三浦宏之社長が来訪。大津山社長は元IBM出身の先輩。被災地復興支援に取り組む状況等を伺いました。
特に聴覚障がい者の情報保障・コミュニケーション支援の課題・要望をお聞きする。被災地にて、遠隔から出来る聴覚障がい者支援として下記内容を推進されている。
①遠隔通訳支援
宮城・ふくしま・岩手3県の沿岸部を中心に市町村役場21カ所にiPADを設置し、来庁された聴覚障がい者の通訳を実施
②代理電話支援、情報提供支援
耳の不自由な利用者からインターネットのテレビ電話を受けて、利用者の代わりに通常の電話をかけ、手話と話し言葉の同時通訳をするサービス。約千人が活用。
【課題1 費用負担】
・代理電話サービス(聴覚障がい者に電話をかけるサービス)について、アメリカはADA法に基づき無料で提供されている。韓国も7年前法令化され、ユニバーサルサービス料金で運営されている。
・しかし日本は法令化されておらず、費用負担が利用者負担(総務省)
・現在iphone・iPAD等の普及で、テレビ電話、リアルタイムチャット、メールなど可能。
【課題2 スマートフォンやiPADは日常生活用具でない】
・情報障がい者と言われている聴覚障がい者にとって機器環境が整った。しかし日常生活用具「聴覚障がい者通信装置」である聴覚障がい者通信機器はFAX機など認められているが、パソコン、スマートフォンなど汎用性のある機器は許可されていない。(厚労省)
・上記の日本財団が行う「被災地聴覚障がい者向け遠隔情報・コミュニケーション事業」は期限付きであるために、情報弱者の支援が継続できるよう検討を。など等。
【聴覚障がい者の人数等】
聴覚障害者手帳を持っている人は、岩手県 5391人。宮城県6130人 福島県7761人。手話通訳士の資格を持つ人被災地3県で約80人。
大変大事な内容で、今後総務省・厚労省・復興庁など連携し、支援策を検討していきたい。