宮城県栗原市から仙台市にもどり、聴覚障がい者の情報保障・コミュニケーション支援に取り組んでいる(株)プラスヴォイスを視察。
石橋県代表・庄子県議、地元仙台市議のメンバーと共に、代理電話サービスや手書き電話などの実演など見学。
【現在の取組み】
①遠隔通訳支援
宮城・ふくしま・岩手3県の沿岸部を中心に市町村役場21カ所にiPADを設置し、来庁された聴覚障がい者の通訳を実施
*聴覚障害者手帳を持っている人は、岩手県 5391人。宮城県6130人 福島県7761人。手話通訳士の資格を持つ人被災地3県で約80人。
(課題)
この支援は、日本財団が行う「被災地聴覚障がい者向け遠隔情報・コミュニケーション事業」は期限付きであるために(本年3月末まで)、情報弱者の支援が継続できるよう検討が必要。
②代理電話サービス
耳の不自由な利用者からインターネットのテレビ電話を受けて、利用者の代わりに通常の電話をかけ、手話と話し言葉の同時通訳をするサービス。代理電話の料金は1回15分まで315円。約千人が活用。実際のやりとりを見学する。
* 国内の聴覚障害者は2006年の推計で約36万人。耳が遠くなったお年寄りも加えると、膨大な人口になり、今後代理サービスが必要となると考えられる。
【課題】
代理電話サービス(聴覚障がい者に電話をかけるサービス)について、アメリカはADA法に基づき無料で提供されている。韓国も7年前法令化され、ユニバーサルサービス料金で運営されている。しかし日本は法令化されておらず、費用負担が利用者負担である。
iPAD用アプリの手書き電話などの実演を見ても、技術革新と共に聴覚障がい者の環境は大きく変わっており、支援も前進させないといけない。
日本版ADA法の障害者差別禁止法の制定などの法整備と、総務省・厚労省の縦割り行政の打破を進めてまいりたい。