19日に来訪された難治性疼痛患者支援協会ぐっどばいペイン 代表理事 若園和朗氏らの「難治性・慢性疼痛疾患に対する医療の改善に関する要望」について、厚生労働省健康局 疾病対策課の課長補佐(医学博士)の田中桜さんと政府の取り組み等伺い、意見交換を進めました。田中さんは四国高松の出身との事で話しが弾みました。(下記対策概要)
【痛みセンターについて】
平成25年 慢性の痛み対策研究事業が7人の研究者が約1億1千万円の予算で進められています。その中で愛知医科大学医学部学際的痛みセンター 牛田享宏教授の「慢性の痛み診療の基盤となる情報の集約とより高度な診療の為の医療システム構築に関する研究」では、慢性の痛みに対する包括的な診療体制の構築として「痛みセンター」を進めています。現在11の大学・医療機関が「痛みセンター」として機能しています。
上記11病院以外の病院については「NPO法人いたみ医学研究情報センター」にて電話相談にて紹介しています。ここでは「からだの痛み相談センター」として電話相談以外に痛み医療に関する知識の普及、啓発や医療従事者向けの研修も行っています。(「からだの痛み相談支援事業」として平成24年度からの新規事業で約952万円の予算が毎年計上されています)
【今後必要とされる対策】
1.医療体制の構築
・ガイドラインの作成等による一般医や専門医の痛みに対する診療レベルの向上。
・関係する診療各科、各職種が連携して治療にあたるチーム医療の形成
2.教育、普及、啓発
・医療者の育成(医師・看護師・介護士など)
・患者の慢性の痛みの受容
・患者のまわりにいる一般の国民への啓発
3.情報提供、相談体制
4.調査・研究
・痛みの評価法やチーム医療を行う上での有用となる手法の開発
・難治性の痛みの病態解明・診断方法の開発
・新規治療薬や治療法の開発
・治療ガイドライン等の策定、教育資材の開発
こうした取り組みはありますが、まだ予算規模は少なく、法整備の必要性も含め今後党内でも議論を深めてまいります。