都内の私立中学高等学校の保健体育科の佐藤毅(たけし)先生にお会いし、懇談しました。(20日)
佐藤先生は「臓器移植」について考え、生きる力を培うための「いのちの授業」で2013年読売教育賞の優秀賞に輝いています。
佐藤先生は保健の授業で2000年から「生」「老」「病」「死」を通じて「命の尊さ・重さ・大切さ」を生徒たちに伝えてきました。その中で臓器移植については、高校で約10回、3か月間集中して、毎年行っています。
授業は脳の特徴や死生観などを内容に、板書は手書きにし、実生活に即した具体的な数字を活用。発言がなくても心の中につぶやきがあり、後で家族や友達と話しができるような「言葉のキャッチボール」が生まれる指導を心がけているそうです。
こうした授業を通じて生徒からは、「生や死を考えるようになって一日一日を大切にするようになった」「“死ね”という言葉と軽々しく言ってはならないことがわかった」「毎週の授業後に家族と討論する貴重な時間が持てた」などの他、「親に感謝する気持ちが強くなった」という声も寄せられています。
佐藤教諭が「いのちの授業」を取り組むきっかけになったのは、小学生の時、担任の先生から受けた「いのちの教育」が大きく影響しているそうです。今後、保健科だけでなく道徳の授業の展開も考えているそうです。
熱い佐藤教諭の志と取組みに感銘を受けました。応援をしてまいりたいと思います。