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国会事務所に朝8時30分から3人の方々の来訪がありました。(16日)日本財団ソーシャルイノベーション本部上席チームリーダー 石井 靖乃氏。早稲田大学名誉教授 加納貞彦氏。(株)妻鳥通信工業 代表取締役社長の妻鳥圭史氏の方々です。

妻鳥社長とは同じ故郷愛媛県に在住(新居浜市)しておられ、聴覚障がい者支援で何度もお会いしており、妻鳥社長の紹介で本日の懇談となりました。

懇談の内容は、「聴覚音声言語障がい者の生活向上のための電話リレーサービス実現に向けて」の意見交換です。

石井氏は東日本大震災以降、日本財団主導で、聴覚障がい者支援に取り組まれています。
加納先生は総務省消防庁管轄のNet119検討会座長やTTC(一般社団法人情報通信技術委員会)の緊急通報アクセシビリティ検討会のリーダーもされておられます。聴覚障がい者が自分で、携帯電話により119番通報を出来るようにするシステムを開発する等の推進をされています。

石井氏から日本財団の電話リレーサービス(無料)のモデルプロジェクト紹介・事例等伺いました。(※電話リレーサービスとは

オペレーターが通訳として耳の聞こえる人と聞こえない人とを電話でつなぐサービスを日本中に普及させるプロジェクト。委託の6事業者が2000人をサービスしています。(利用回数7027件 2014年7月現在)

私も事業者の(株)プラスヴォイス(三浦社長)を仙台に訪問し実際の現場を視察したり、(株)アイセック・ジャパンの一瀬社長と懇談をして電話リレーサービスの重要性は認識しておりました。

聴覚障がい者は電話が出来ず困っています!

日本の聴覚障がい者人口

日本の聴覚障がい者人口は手帳保持者が32.4万人。全国の難聴者は1000万人以上いると推定されており、高齢化社会進展に伴いさらに増加が予想されています。

電話が出来ない事による問題

  • 緊急通報(110番・119番)が出来ない
  • 仕事で電話を使うことが出来ない
  • 様々な連絡、問合せ、予約ができない
  • いつも家族や友人に頼らなくてはいけない

電話リレーサービスの早期実現を!

  1. 世界中で公共サービスとして実施中・21か国が制度化(負担は以下の3通り)
    • 国が負担 スウェーデン・オーストラリア・韓国など10か国
    • 電話会社が負担 ノルウェ−、スイス等10か国
    • 電話利用者が負担 アメリカ、カナダ2か国
  2. 社会全体で広く浅い費用負担を! 
    • ユニバーサル・サービス料金が現在3円(過疎地域の対策等)利用者はすでに払っており、聴覚障がい者の電話リレーサービスが無料で出来ように推進を(アメリカ・韓国などは活用)

障害者差別解消法が成立し、障害者権利条約も批准され、障がい者を取り巻く環境は大きく変わっています。
今後さらに制度を研究し、総務省・厚労省の縦割り行政を打破しながら実施できるように進めてまいります。