先日の国土交通委員会で鳥取県境港の貨客船ターミナルの整備について質問。2013年の視察や地元関係者とのタウンミーテイング等で鳥取県・島根県から強い要望を受けていました。
境港のターミナルの整備は中国方面の産業発展のためにも大変重要な事業との認識との答弁でしたが、9日予算が発表され平成27年度工事費新規事業(6.2億円・国負担4.2億円)がつく事になりました。
- 外港竹内南地区はふ頭再編改良事業(水深10メートル):事業費0.8億円。(平成31年度完成目標:総事業費93億円)
- 外港中野地区は国際物流ターミナル整備事業(水深12m):事業費:2.2億円(平成28年度完成目標:総事業費85億円)
(2013年境港視察のブログ)
・海事振興発展へ!境港タウンミーテイングへ
・海事振興連盟として境港を視察
【国会質問】
(クルーズ船の受け入れ環境の改善へどのように取り組むつもりなのか?国交省・法務省)
○山本博司君 さらに、観光振興の面からの港湾という意味では大きな役割を担っております。先ほど大臣からもお話ございましたように、世界のクルーズ人口が増大するとともに、クルーズ船の大型化、これも進展をしておりまして、年間千二百回を超えるクルーズ船が今百港以上に寄港しているということでございまして、政府でも、このクルーズ船につきまして百万人時代、これを目指しているとされております。
今後増加するこうしたクルーズ船の寄港を受け入れるための旅客ターミナルの整備とか、また入管設備の強化、これも乗船客の利便性を向上させる対応が必要であると思いますけれども、国交省と法務省からその対応を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(大脇崇君) クルーズ船につきましては、先ほど先生御指摘のとおり、観光立国実現に向けたアクション・プログラム二〇一四におきまして、二〇二〇年にクルーズ百万人時代の実現を目指すということとされておりまして、関係者一丸となって取り組んでおるところでございます。
具体的には、全国百八の自治体の長から成ります全国クルーズ活性化会議と連携いたしまして、クルーズ船社が必要とします寄港地情報の国内外への一元的な発信、それからクルーズ船の寄港に合わせました官民一体となったイベントの開催、クルーズ埠頭に免税店を臨時出店する際の手続の簡素化、クルーズ船の寄港の増加や大型化に対応するために貨物埠頭などの既存ストックの有効活用、こういったことを推進しているところでございます。
こうした取組の結果、昨年、我が国へクルーズ船で入国した外国人旅客数、前年比二・四倍の約四十一万六千人に達しております。寄港したクルーズ数は、先生御指摘のとおり千二百三回ということで、過去最高ということでございます。
引き続き、クルーズ百万人時代を目指して、ソフト、ハード一体となった取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。 本年の一月から、法務大臣が指定するクルーズ船の外国人乗客を対象として船舶観光上陸許可という制度の運用を開始したところでございます。この制度におきましては、一般の上陸審査と比べ、個人識別情報の取得や出入国記録、いわゆるEDカードという書類ですが、その記載内容等を簡素化するなどし、簡易な手続で上陸を許可することとしております。
法務省といたしましては、今後とも、当該制度を活用するなどして、クルーズ船の乗客に対する迅速、円滑な審査に努めてまいります。
(境港の貨客船ターミナルの整備を進めるべきでないか?)
○山本博司君 是非ともその推進をお願いをしたいと思います。
このクルーズ船の専用岸壁の整備を進めている具体例といたしまして鳥取県の境港がございます。境港は、日本と韓国とそしてロシアの三国を結ぶ我が国唯一の国際フェリー、これが就航しておりまして、クルーズ船の寄港回数が日本海側では最多でございます。また、北東アジアでのゲートウエーとしての大変重要な港湾でもあるわけでございます。
しかし、現在はこの貨物埠頭に設置した仮設の旅客ターミナルを使用しておりまして、大型クルーズ船は原木などを取り扱う岸壁に係留せざるを得ないことから、景観若しくは異臭の問題、また入港手続等で乗客の受入れ体制が十分ではない、こういう点がございます。
また、境港は、今後想定されております太平洋側の地震、これが発生した場合の人流、物流の代替機能として高いポテンシャルを擁しておりまして、このターミナルの整備ということは国土強靱化や防災・減災ニューディールの実現に不可欠であると思っております。
私も現地を視察した際には、官民挙げてのこうした体制が整っておりまして、鳥取県、島根県両県の山陰地方の地域活性化に懸ける思いを強く感じたわけでございますけれども、この境港の貨客船ターミナルの整備に関しましての状況を御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(大脇崇君) 現在、境港におきましては、内航RORO船の定期航路開設を見据えました官民連携によります流通プラットホーム協議会の活動がございます。それから、クルーズ船の誘致活動も行われておりまして、民間企業と地域が連携して積極的な地域活性化の取組が進められていると承知してございます。
御指摘の貨客船ターミナルにつきましては、内航RORO船の定期航路開設に伴います新しい貨物需要の増加、こういったものに対応するため、境港外港竹内南地区におきまして埠頭の再編事業として計画されているところございます。
このターミナルの整備は、日本海側の幹線物流網の強化や輸送効率化、それからリダンダンシーの確保など、中国地方の産業発展のためにも大変重要な事業であるというふうに認識してございます。この事業化につきましては、交通政策審議会の答申を経まして、国土交通省といたしましても新規採択時評価が適当ということとしているところでございまして、本日の御指摘も踏まえまして検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○山本博司君 是非とも、境港も含めまして推進をお願いしたいと思います。