盲ろう者(目と耳の両方に障がいのある人)と楽しむバリアフリー映画開発事業東京上映会が18日、千代田区日比谷図書文化会館にて開催されました。

NPO法人 バリアフリー映画研究会(大河内直之理事長)が主催。
バリアフリー映画(ドルフィンブルー)を鑑賞し、シンポジウムにも出席。超党派議員連盟「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた障害者の芸術文化振興議員連盟」の事務局長として挨拶をさせていただきました。

バリアフリー映画とは、これまでご覧いただく機会の少なかった視覚や聴覚に障がいのある方、高齢者から子どもまであらゆる世代の方々に映画を楽しんでもらえるよう、副音声や日本語字幕をつけました。

今回の上映では、盲ろう者の方々の負担を考え、上映中に幕間(20分の休憩)を2回入れ、3回(35分ずつ)に分けて鑑賞するスタイルです。
盲ろう者の方は通訳・介助員2人つき、指点字や触手話などを介して、鑑賞されていました。またオープン音声ガイド、字幕、手話通訳、希望者には手元PCなど、あらゆるものが用意されています。

シンポジウムでは東大先端研の福島智教授や大河内理事長らの話に加え、参加されている会場の盲ろう者の方々のやりとりもあり、大変参考になりました。盲ろう者が映画を楽しむためにはどのような工夫が必要なのか調査すると共に、最適なバリアフリー映画や上映方法を開発する今回の上映会。
国の予算の拡充や環境整備にもっと進められるよう政治の側も一緒に取り組んでまいります。

【バリアフリー映画上映】後半

「ドルフィンブルー~フジ、もういちど宙へ~」(105分・2007年・日本)
(尾びれを失ったイルカ「フジ」が再び空高く跳ぶまでの実話に基づいた物語)

【シンポジウム】

「盲ろう者と楽しむバリアフリー映画へ~バリアフリー映画の可能性を探る~」
(登壇者)
* 司会:山上徹二郎(バリアフリー映画研究会副理事長、シグロ代表)
* 福島智(東京大学先端科学技術センター教授、全国盲ろう者協会理事)
* 五十嵐紀子(バリアフリー映画研究会盲ろうアドバイザー、東京盲ろう者友の会)
* 石田良子 (バリアフリー映画研究会盲ろうアドバイザー、埼玉盲ろう者友の会)
* 大河内直之(バリアフリー映画研究会理事長、東京大学先端科学技術センター特任研究員)

上映会には公明党中野区の甲田ゆり子区議・小林ぜんいち区議も参加されていました。また先日広島市の障がい者シンポジウムで一緒だった社会福祉法人 ゆうかり水流源彦理事長や社会福祉法人 グローの北岡賢剛理事長ら多くの障がい福祉の関係者ともお会いし、交流を深める事となりました。ありがとうございました。