参議院総務委員長として、都内にある国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)を15日視察。NICTはICT分野を専門とする日本唯一の公的研究機関です。坂内正夫理事長等から機構の概要を伺い、研究テーマを見学しました。
ネットワークセキュリティ研究所を見学。研究所では、我が国をサイバー攻撃から守るため、NICTの中立性を最大限に活用し理論と実践を高度に融合させたネットワークセキュリティ研究開発の世界的中核拠点を目指しています。具体的な研究を進めているサイバーセキュリティ研究室では、下記の研究を進め、内閣サイバーセキュリティセンター、大学や民間サーバー対策企業と連携して対応を進めています。今国会でもNICTに関する法案が提出予定で、サイバー攻撃強化の人材育成や検証等連携体制強化の内容が盛り込まれる予定です。
サイバー攻撃観測・分析・対策システム NICTER
インターネット上で時々刻々と発生しているセキュリティインシデントへの迅速な対応を目指したサイバー攻撃観測・分析・対策システム NICTER (Network Incident analysis Center for Tactical Emergency Response) の研究開発を進めています。
対サーバー攻撃アラートシステムDAEDALUS
対サーバー攻撃アラートシステムDAEDALUS (Direct Alert Environment for Darknet And Livenet Unified Security)は、NICTER で構築した大規模ダークネット観測網を活用した対サイバー攻撃アラートシステムです。組織内から送出される異常な通信をダークネット観測網で捉え、当該組織に対してアラート情報を送信することで、セキュリティインシデントへの迅速な対応を可能とします。 NICTER のセンサを設置可能な大学等の組織には、DAEDALUSアラートを無償提供しているそうです。
リアルトラフィック可視化ツールNIRVANA
リアルトラフィック可視化ツールNIRVANA (NIcter Real-time Visual ANAlyzer)は、 NICTER で培われた可視化技術を応用して作られた、大規模ネットワーク管理支援ツールです。 NIRVANAではネットワークに流れる通信を 『見える化』 することで、ネットワークの輻輳・切断等の障害や、設定ミス等を瞬時に見つけだすことを可能にし、ネットワーク管理者の負荷を大幅に軽減します。その結果、ネットワーク管理が迅速化・効率化され、管理コストの低減につながります。