一般会計総額96兆7218億円の2016年度予算が、29日夕の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立しました。
予算には公明党の主張が大きく反映され、①待機児童対策など子育てや教育への支援②認知症対策など医療・介護分野の施策充実③防災・減災や東日本大震災からの復興加速④地方創生に重点を置いています。
特に子育てでは、13~17年度の保育の受け皿拡大の目標を「40万人」から「50万人」に増やすとともに、保育士などの待遇改善に向けた経費を計上。
妊娠から子育て期まで切れ目のないサポートを行う子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)の設置拡大や不妊治療への助成拡充も打ち出しました。
子どもの貧困を防ぐ観点から、ひとり親家庭などへの支援も手厚くしました。児童扶養手当の多子加算を最大で倍増(第2子1万円・第3子以降6000円)するほか、年収360万未満の世帯の保育料負担についても多子世帯では年齢を撤廃し、第1子が何歳であっても第2子は半額、第3子以降は無償、ひとり親世帯では第1子が半額、第2子以降が無償となります。
介護に関しては、受け皿拡大や認知症対策に加え、仕事との両立に向けて介護休業の分割取得を可能にし、介護休業給付率を「育休」と同じ水準に引き上げました。(賃金の40%→67%)
中小企業・小規模事業者の相談に応じる「よろず支援拠点」事業に前年度比9億円増の55億円、非正規社員の正社員化や待遇改善への取組みを行う事業主を支援する「キャリアアップ助成金」に同189億円増の410億円が盛りこまれました。
地方創生については、地方の自主的・先駆的な取組みを支援するための新型交付金(1000億円)を創設。観光支援では観光庁予算を前年99億円から200億円に倍増しました。
予算成立と共に、2017年4月の消費税10%への引き上げと同時に軽減税率を導入すること等を柱とする2016年度税制関連法も賛成多数で可決・成立しました。公明党が強く主張した内容が大きく反映しました。また本会議では総務委員長として地方税法・地方交付税法の改正案の審議の経過と結果について報告しました。
「最大の景気対策が早期の予算成立」と言って来た安倍総理。本日の記者会見で、可能なものから前倒し実施するよう麻生財務大臣に指示の表明もありました。成立した予算が早期に執行できるよう与党として支援してまいります。