IPUジュネーブ会議3日目(25日)第2委員会に出席。

常設委員会の第2委員会は『持続可能な開発目標(SDGs)、金融、貿易』を主に扱います。
具体的に「SDGs、特に開発の推進力としての女性の金融包摂に関する金融包摂に関する国際協力の推進」に関する討議が行われました。

討議の前に、カナダ政府部大使・アフリカ開発銀行・世界銀行・世界貿易センターや国会議員など7人のシンポジウム。

それをうけて、各国が発言。日本を代表して、「SDGsに関し、開発及び成長の源泉としての女性の活躍推進に向けた日本の考え方、および女性の金融包摂に関する具体的な取組み」について、下記の主旨で発言しました。

【SDGsと我が国の方針】

「誰も置き去りにしない」ことを掲げ、持続可能な開発を実現するための重要な行動計画であるSDGsは、保護と能力強化を柱とし、人間一人一人に焦点を当てるという観点から、公明党及び日本政府が長年提唱してきた「人間の安全保障」に相通ずるところが多い。

特に目標5の「ジェンダー平等の達成」について、日本は開発分野を含む女性の活躍推進に取組んでいる。
具体的には、2015年に改正したODA大綱に開発協力の柱に女性参画の促進を盛る込んだ。又今後3年間で420億円以上のODAを女性の経済的自立、質の高い教育のため実施。

【女性の金融包摂の現状と日本の具体的取組み例】

金融包摂に関しては、約13億人以上の女性が公的金融機関に口座を有していない状況にあり、国際社会による更なる支援が必要。

日本は古くは1995年バングラディシュのグラミン銀行に29億8600万円のODAを実施し、女性の金融包摂の強化等に貢献。
ASEANでは「日ASEAN女性起業支援基金」を通じて、女性のエンパワーメント(能力強化)を支援する小規模金融機関に対する資金提供を行うことにより、金融サービスへのアクセス向上を支援していきます。またアフリカ開発会議(TICAD)の枠組みを通じて、女性企業家を対象にしたマイクロクレジットの実施などの取組みも引き続き推進していく。

【結び】

私は2014年ルワンダの若年貧困層、特に女性を対象にした職業訓練センターを視察したが、自立支援の重要性を痛感。

女性により金融システムのアクセスの改善は、女性の経済活動への一層の関与、経済的自立を促進し、自ら貧困から脱却し、より平等な地位を得る為の重要な足がかりとなることから、国際社会が協調して、女性の金融包摂を一層強化していくことが重要。

日本の参議院においてODAに関する特別委員会が設置されており、本年2月に「持続可能な開発のための2030年アジェンダ」に向けた日本の開発政策に関する決議を行ったが、SDGsの達成に向けて政府の取組みを後押ししつつ、今後も日本は女性の活躍推進に関する国際的な機運を高めるため、主導的な役割を果たしてまいります。