25日、本年4月、徳島市鮎喰町にオープンしたパン店「パン・ヴィ・ザン」を三橋一巳園長の案内で訪問。社会福祉法人 徳島県身体障害者連合会が運営し、災害用の備蓄倉庫を併設しています。
隣接する障害者支援施設・眉山園と社会就労センターかもなの両施設の利用者が、パンを製造・販売。倉庫には炊き出し用炊飯器や寝袋に加え、地元町内会の防災用備品も収納し、災害時に役立てます。
2施設の利用者5人とスタッフ4人が交代で、食パン、惣菜パンなど製造・販売にあたっています。また購入した商品をすぐに食べられるイートインスペースを設け、地域住民との交流の場としても活用しています。
2施設は2005年からパン作りに取り組み、1日700~1200個を市内外の官公庁、病院などに提供しています。一般販売をしていませんでしたが、施設利用者が対面販売することで社会性を担ってもらう狙いもあり、常設店開業を決めたそうです。
また眉山園は市の福祉避難所に指定されており、大地震や大雨、洪水発生時、要援護者や地元住民ら最大321人収容する為、町内会からも備品保管の要望があり備蓄倉庫も併設したとの事。
長年ホテルのベーカリーでシェフパティシエを務めたチーフ小川隆司さんが全てのパンを考案。パンは30種類で、見た目が華やかなものが数多く並びます。午後13時過ぎに行きましたが売り切れのパンが多かったです。レジも障がい者でも対応できるレジを導入しています。
三橋園長は「地域の皆さんに支えてもらいながら、新たな販路を確保することで、利用者の平均工賃の向上につなげたい。災害時には備品を活用してもらい、地域に貢献したい」と話されていました。ちなみに社会就労センター「かもな」の平均工賃は月5万3810円(平成27年)で徳島県でトップです。