28日午後、高松市の屋島活性化事業を松下副市長・諏訪観光交流課長らの案内で視察。公明党の5人の高松市議(大山たか子・中村伸一・春田敬司・田井くるみ・中村秀三)も同行。屋島活性化事業は国土交通省所管の景観まちづくり刷新支援事業(平成29年度創設)の募集枠の10地区の一つとして指定され(応募数約80)、16億円の予算(国が半分)が付きました。松下副市長とは申請の段階から相談を受け、国土交通省とのやり取りを支援してきた経緯もあり、本日の視察となりました。

屋島の慨要、課題、屋島全体整備計画、景観まちづくり刷新支援事業など説明を受けた後、現地を視察。山上拠点施設整備予定地・新屋島山上水族館、屋島城などを見学。意見交換を致しました。

【屋島活性化事業の背景】
高松市東部に位置する屋島は、昭和9年に瀬戸内海国立公園並びに国の史跡及び天然記念物に指定されており、山上からの多島海景観の眺望が優れているほか、四国霊場八十八箇所や源平合戦などに関わる人文景観も豊富な貴重な地域資源です。
 
一方で、屋島への観光客数は、瀬戸大橋の開通や山上水族館のリニューアル等により、持ち直した時期はあるものの、昭和47年の年間246万人をピークとして、趨勢としては長期低落傾向にあり、最近では50万人台で推移しています。また、屋島山上においては、各種施設の老朽化が進み、建物が廃屋として放置されるなどの問題が顕在化するとともに、平成16年には山上へのアクセス手段として重要な役割を担っていた屋島登山ケーブルが休止され、再開することなく廃止に至りました。

 しかしながら、最近では、日本書紀に記されている古代山城の一つである「屋嶋城跡」が、平成14年に確認されるとともに、これまで屋島山上の景観を阻害していた廃屋の撤去が進むなど、屋島再生につながる好ましい兆しも見られていることから、これらを契機として、屋島が有する文化財等の保存・活用を核とした「屋島」全体の活性化が強く求められています。

【景観まちづくり刷新支援事業に10箇所の一つに指定された高松市】
1. 高松Tゾーン3大観光地区(屋島・玉藻公園・栗林公園)が指定。
※「高松Tゾーン」とは、五色台から県内有数のコンベンション施設等が集まるサンポート地区を経て、屋島、志度湾へと続く東西に広がるシーフロントという希有の財産と、サンポート地区を基点として南に続く中央通り、栗林公園、高松空港、そして塩江温泉郷を望む県内随一の都市機能のこと。
2.事業期間 平成29年度~平成31年度(3か年)
3 主な事業
○屋島山上拠点施設整備
○道路景観整備
○駐車場整備
○遊歩道・登山道・遍路道整備
○利便施設整備   
 【山上拠点施設整備】
 屋島山上拠点施設は、山上の景観に調和し、屋島の歴史や価値を象徴する優美な外観とともに、来訪者のための諸機能が、高い構想力によってデザインされることが求められています。その建物としての魅力や存在感が、高松市域にとどまらず、備讃瀬戸はもとより、広く瀬戸内海一円に及び、まさに瀬戸内海国立公園のシンボルとして、輝き続けるものとなることが期待されています。