28日、午後から「2017年第12回KHJ全国大会in Tokyo~KHJ全国ひきこもり家族会連合会・支援者交流研修会」が東京都内で開催されました。
2007年以来取り組んでいるひきこもり支援。全国大会は2008年から毎年出席していますが、第12回目となる全国大会は東京都で開催され、約350名を超える方々が全国から参加されました。公明党から斉藤やすひろ都議らも参加。
今回のテーマは「つながろう~生き方の多様性を認められる明日(地域社会)をめざして~」主催者の伊藤正俊・中垣内正和共同代表からの挨拶の後、来賓を代表して挨拶しました。
(挨拶の趣旨)
「2017年第12回 KHJ全国大会IN東京」の開催、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。私も毎年の全国大会に参加させて頂いております。
私が、初めてひきこもりのことを伺いましたのは今から10年前。平成19年5月、KHJ香川県オリーブの会の方々とお会いした時でした。家族会の皆様の切実な苦悩の声は、障がいの娘とともに生きてきた私にとって強烈な印象でありました。その後、すぐ愛媛県のこまどりの会の皆様にもお会いし、「何とかしないといけない」との思いが一層強くなりました。
平成19年の初当選以来、今まで誰も取り上げてこなかったひきこもりについて、国会で何度も取り上げ、支援の必要性を訴えてまいりました。厚生労働省で対策チームがやっと設置され、平成21年には、ひきこもり支援の相談窓口である「ひきこもり地域支援センター」の整備が始まりました。
しかし、県や政令市の理解を得るには壁があり、各地の県知事へ、KHJ家族会の方々とともに、要望活動や県議会質問など、公明党の地方議員との連携で1つ1つこじ開ける活動が続きました。そしてやっと来年4月には、全国都道府県・政令市67自治体72箇所全てに設置される事になりました。皆様とともに進めた執念の活動がようやく花開き始めました。
また、平成25年度からは「ひきこもりサポーター養成研修事業」も開始され、現在、23自治体が1400名のサポーターが要請されました。 「ひきこもりサポーター派遣事業」についても17自治体が実施。これらの事業で、ひきこもり当事者や家族会の方々がサポーターとして研修を受け、ご自身の経験を活かして活躍されていることに大変心強く、希望を感じております。
さらに、平成27年より、「生活困窮者自立支援法」が施行され、ひきこもり支援の位置づけが法律上明確化されました。自立相談支援機関とひきこもり地域支援センターとの連携・協力により、住み慣れた地域での相談体制が強化され、就労準備支援事業も始まりました。
また本年の決算委員会で安部総理・内閣府大臣・厚労大臣に対して、ひきこもり長期高齢化の問題が深刻な「大人の引きこもり支援、8050問題について」質問しました。
40歳以上の調査をやっていなかった内閣府も大臣が調査を進める事を答弁。平成30年度予算に約2500万円調査費用が盛り込まれ、明年実施される事になりました。
8050問題も「我が事・丸ごとの地域づくり」の支援がスタート。
本日シンポジウムで登壇される勝部さんの豊中市の事例のように、地域の複合的課題や制度の狭間を地域で支えあう地域づくりに光があたってまいりました。
ひきこもりに関する知識や、その理解と対応など、15年以上に亘り培った経験を持つKHJ全国ひきこもり家族会連合会の皆様の果たす役割はますます重要となってまいります。
私も、皆様方と連携しながら、今後の新制度の定着に尽力してまいります。また、アウトリーチ・居場所づくり・就労支援、高齢化など、まだまだ課題が山積しておりますが、更なる支援体制の充実へ、全力で取り組んでまいる所存です。
最後になりますが、大会テーマである「つながろう~生き方の多様性を認められる明日(地域社会)をめざして~」のもと、当事者家族会が、希望に燃えて新たに出発する有意義な研修会となりますよう心より祈念いたしますとともに、 「第12回 全国大会」のご盛会と皆様のご健勝、ご多幸をお祈り申し上げ、ご挨拶とさせて頂きます。」
皆さまに御礼と感謝と決意を込めて挨拶致しました。今後とも引き続き共に頑張ってまいります。