7日午後、愛媛県八幡浜市の真穴地区の柑橘共同選果部会と樹園地を谷合正明農水副大臣と共に視察。公明党から二宮一朗西予市議・佐々木かよこ八幡浜市議や八幡浜市の大城市長らも同行。
渡辺勇夫真穴共選長らから「温州みかんトップメーカーとしての真穴共選の取組み」を伺い、意見交換。
【真穴共選の歴史と現在】
四国愛媛県佐田岬半島の付け根にある八幡浜市の真穴(まあな)地区は海と山の両方に囲れたところ。真穴地区の温州みかんの栽培が始まったのは、117年前の1901年。
石垣つくりの段々畑で育った真穴みかんは、空からの太陽、海から反射する太陽、石垣からの照り返しによる太陽の「3つの太陽」をたっぷりと浴びて、百二十余年の伝統の技術で丹精込めてつくりあげた本物の味。1964年には全国初の優良みかん産地として天皇杯を受賞。
真穴共選は現在、生産者戸数は180戸、耕地面積260ha、柑橘取扱量 7160t 販売金額 19億38百万円。
【生産性向上の取組み~スプリンクラーを活用した栽培管理】
1985年~1995年導入。240haと92%の畑をカバー。干ばつ時の潅水や薬剤散布、液状散布、台風による塩害防止を実施。
整備される以前は、大干ばつや台風による塩害で甚大な被害が繰り返されていた。農薬を混ぜて散布することで、人による作業が劇的に軽減された。
【未来に向けた今後の取り組み】
1. 全天候型農業への転換
- 温暖化による異常気象に対応するため、畑の水分をコントロールする事で高品質生産を目指す
- 既存の畑地灌漑施設(南予用水事業)に汎用性を持たせ、最小限の費用で新たな利用価値を見出す。
(マルチドリップ方式による栽培技術の確立)
甘いみかんを栽培すりために防水シートを敷くことで、雨水の浸入を防ぎ糖度の上昇を促し、光合成を増大させ、更なる高品質栽培が可能。
防水シートを活用するとスプリンクラー潅水ができなくなるため、点滴チューブを設置し水分管理を行う。今までの10分の1の水量で同じ効果が得られる。点滴潅水に液体肥料を混入する装置で、年間の肥料もこれだけで賄える。水分量と施肥量を完全コントロールができるので、高品質安定生産可能。
実際の現場を視察しました。愛媛県と協力して実証事業を進行中で、大変画期的な事業で、応援してまいります。
2. 次世代選果システム開発
現状の選果システムは、各農家による家庭選別が前提であり、収穫シーズンの過酷な労働条件改善が望めず、選果場での作業員削減にもつながらない。
AIを活用したシステム開発を選果機メーカーと共に開発着手中。
真穴ブランドの確立と経営戦略さらには、未来に向けた取り組みについて、目が覚める内容に大変参考になりました。今後継続してフォローし、支援してまいります。ありがとうございました。