25日、愛媛県中村知事、宇和島市(岡原市長)らと共に「平成30年7月豪雨災害に係る緊急要望書」を農水省 磯崎副大臣に行いました。
「吉田地区の柑橘農業の再興に向けて」
1.緊急を要する対策
吉田地区の柑橘園地では、600箇所以上が崩落。道路は各所で寸断、未だアクセスすら出来ない園地も多く、南予用水からの「命の水」を園地に運ぶパイプラインやスプリンクラー等も多数損壊し、崩落をまぬかれた園地も農薬散布やかん水など必要な栽培管理が行えず、病害虫の多発、さらには今後の天候によっては樹体の枯死が広がる事が懸念されています。
このため営農の継続を図る為、道路の応急復旧とパイプライン補修による当面の「水」の確保、農業機械の補修・確保等を進め、農家が早急に防除やかん水、樹勢回復のための施肥等を再開できるよう、国の強力な支援をお願いします。
2.柑橘産地の再興に向けて
吉田地区は愛媛の柑橘生産発祥の地として、200年以上にわたり、柑橘とともに生きてきた地域ですが、担い手の高齢化が進む中で、今回の災害で産地、さらには地域の衰退が進むのではないかと強く危惧しています。
このため、当面は農業経営の再開を全力で進めながら、園地等の復旧や流失した樹体の改植など、本格的な復旧・復興へと速やかに移行し、柑橘産地として再興していくためには、国による強力な支援をお願いします。
また復旧・復興にあたっては、若い担い手が夢と希望を持って柑橘農業に取りんでいけるよう、「儲かる」「魅力的な」柑橘農業の将来像を地域が一体となって創り上げていく決意であります。
このため、今後、農家やJA、行政が議論を重ね、通常の復旧に加え、モデル的な平坦・大区画化による省力化や、高収益が帰待される品目の導入、若者を呼び込み、育てていく環境づくり等、先進的な産地づくりのビジョンを描き、実現していけるよう、国による強力な後押しをお願いします。