「現場の声を国政 に!」との思いで国政活動を続けてまいりました。国会質問においても心掛けています。
26日の総務委員会では「合併特例法の一部改正」の質疑が行われました。
その中で愛媛県西予市を訪問・地元の二宮一朗市議と共に管家一夫市長らに合併後の状況や課題、西予市独自の取組み(小規模多機能自治活動)等伺いました。
そうした現場の声を質問。下記議事録に反映されています。
○山本博司 公明党の山本博司でございます。
本日は、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案に関しましてお伺いをしたいと思います。
いわゆる平成の大合併では、日本全国で平成十一年当時に三千二百三十二あった市町村が、千七百十八の市町村に再編をされました。これは、多くの自治体がこれからの存続に強い危機感を抱いて合併を決断した結果だと思います。
また、総務省が平成二十二年三月に公表いたしました平成の合併についてでは、市町村合併の効果が現れるまでに、市町村建設計画等で一般的に定められている十年程度の期間が必要としておりました。その十年間が経過をしたわけであり、一定の合併の効果が見えてきているのではないかと考えます。
政府の地方制度調査会では、今回の延長という答申をした議論の中におきまして、市町村合併の効果、課題という資料が提出されたと承知をしております。
そこで、大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、まずこの平成の大合併の効果、どのように評価をしておられるんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 平成の合併は、地方分権の担い手となる基礎自治体の行財政基盤の確立が目的でございました。その結果、総じて申し上げれば、市町村の規模の拡大や行財政基盤の強化といった成果が得られたと認識しております。
ただ、それぞれの市町村において、合併後の町づくりというのは今も進行中でございます。多くの団体で、専門職員の配置、充実、また専門部署の新設など、組織、機構の充実、そして広域的な町づくりの推進、また地域資源を生かした広域的な地域活性化、職員の配置の適正化や公共施設の統廃合など行財政の効率化といった市町村合併の成果は既に現れつつあると認識しております。
○山本博司 こうした効果が評価をされている一方で、また様々な御指摘もあるわけでございます。
例えば、地元選出の議員が縮小をして、また支所の職員が減ったことによって住民の声が届けにくくなっているのではないかとか、また、自治体の災害対応力が低下しているのではないかと、こういう指摘も受けております。また、町役場がなくなったことで、役場職員という最大のお客様を失った商店街が衰退してしまったという、そういう声もお聞きをしております。
先日視察をいたしました岡山県倉敷真備町の被災現場では、支所長に避難勧告などの防災に関する権限があればもう少し早い対応ができたかもしれないという声もいただきました。
こうした周辺部の旧市町村の活力が失われている中で、役所のある中心部との格差、これが広がっているという指摘に対して、どのように総務省として認識しているんでしょうか。
○副大臣(長谷川岳君) 委員御指摘のとおり、合併により周辺部の住民の声が届きにくくなったなど、旧市町村の活力が失われているとの課題が指摘があることも事実でございます。こうした課題の解決に向けて、合併市町村においては、支所の設置、地域の自治区の活用、様々な取組が行われていると承知をしております。
総務省におきましては、平成合併により市町村の面積が拡大するなど市町村の姿が大きく変化をしたことを踏まえて、支所に要する経費の加算など、平成二十六年度以降、五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してきているところでございます。
引き続き、合併市町村の課題を踏まえ必要な支援を行ってまいりたいと、そのように考えます。
○山本博司 ありがとうございます。
先日、愛媛県西予市を訪問いたしまして、市町村合併の効果に関しまして、市長やまた地域の方々に伺ってまいりました。
愛媛県は、七十ありました市町村が二十市町村に再編をされております。この中で、西予市は平成十六年四月に、明浜町、宇和町、野村町、城川町、そして三瓶町の五つの町が合併をして誕生したわけでございます。現在の人口は三万七千人、合併からおよそ十五年たちましたけれども、約一万人の人口減少となっております。今後もこうした人口減少は避けて通れない状況となっておりまして、二〇四〇年には二万四千人、二〇六〇年には約一万六千人になると、こう推計をされておりまして、この人口減少を受け入れた、そういう施策をこの市では推進をされていました。
具体的には、小規模多機能自治活動拠点、これを顔の見える小学校区単位で整備しておられまして、自助、共助の視点から様々な行政サービスの提供をきめ細かく取り組み、地域課題の解決と活性化を進めているということでございました。
この西予市は、この五つの町、そうでございますけれども、突出した中心部があったというよりも、それぞれの五つの町ごとのまとまりのあるクラスター的な構成となっていることから、その地域住民自身がこの町づくりに細かい単位で取組が進められておりまして、地域自治の一つの形であると実感したわけでございます。
こうした住民の意見を反映させる施策である小規模多機能自治活動に関してどのような支援を行っていくことを考えているのか、認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
御指摘の西予市の取組もそうでございますが、人口減少、高齢化が進展する中で、地域の生活や暮らしを守るために、住民が中心となりまして地域課題の解決に向けた取組を行っていただくという、こういう地域運営組織の重要性はますます高まっているものと認識をいたしております。総務省では、このような地域運営組織の立ち上げや運営、また、高齢者等の暮らしを守る取組に対します市町村の支援経費につきまして地方交付税措置を講じているところでございます。また、過疎地域を始めとした条件不利地域におきましては、地域運営組織などが行います集落機能の維持活性化に資する取組を交付金によって支援をしております。
今後とも、地域課題の解決に向けまして、地域運営組織が実践するいわゆる小規模多機能自治の取組をしっかり支援してまいりたいと考えております。