「第4回慢性の痛みに関する勉強会」が参議院議員会館で開催。(12日)
自民党の野田聖子元総務大臣ら超党派の勉強会で私も公明党を代表して発起人になっています。多くの方々が悩む「慢性の痛み」について、新たな法律を作り、必要な支援を推進しようと取り組んでいます。

本日は患者団体からオンライン会議でのヒアリング。私から交流のある2団体の方々に依頼しましたので、進行役も。

・NPO法人 筋痛性脳脊髄の会 篠原三恵子理事長。
篠原理事長とは2011年以来ずっと交流を続けています。(2011年坂口元大臣ら公明党議員との写真と2019年の写真)
・NPO法人 線維筋痛症友の会 尾下葉子副理事長。大阪のご自宅から参加。線維筋痛症の方々とも約10年前からお話を伺ってきています。

【要望内容】

・診断、治療の受けられる医療体制の整備
・それぞれの調査研究の推進
・慢性疼痛に苦しみ患者の経済的困窮の実態把握と必要な対策を
・患者の「痛みや生活上の困難を」生活機能障害として認めて下さい
(現在対象外の障害者総合支援法、介護保険法などの対象として認めて、必要な支援が受けられるように。)
・慢性の疼痛により仕事の継続できない患者が障害年金を受給できるようにして下さい。
・慢性痛の総合的、横断的治療の調査研究成果を具体的施策につなげて下さい等など。

この後「慢性痛診療における統合診療の位置づけ 採算性の担保」のテーマで、
横浜市立大学付属市民総合医療センターペインクリニック内科診療部長 北原雅樹先生の説明。
法律の骨子案について、要望を伺い、意見交換。

難治性疼痛患者支援会ぐっどばいペインの若園和朗代表理事もオンラインで参画いただきました。
大勢の議員の皆さんと共に切実な声を伺い、法案に反映してまいります。

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)とは?】
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は、「労作後の不調」(労作後の全身性労作不全)を特徴とする多系統慢性疾患(WHO国際疾病分類では神経系疾患)です。(神経難病)
労作後の不調とは、PEM、または、クラッシュと呼ばれ、体を使う活動、頭を使う作業の後、激しい消耗、衰弱、症状の悪化を引きおこし、何日も、何週間も、身動きの取れないほどの症状に苦しむ全身性労作不全のことです。睡眠や休息で回復する一般的な疲労とは異質のものです。

免疫障害、神経機能障害、認知機能障害、睡眠障害、自律神経障害を含み、その他の症状に、広範囲の筋肉痛・関節痛、咽頭痛、リンパ節圧痛、頭痛などがあります。  
厚生労働省調査では、患者数約10万人と推定され、患者の3割が寝たきりか、容易に家からでられません。

成人患者の0~6%しか発症前の身体機能を取り戻すことができません。病態は不明で、有効な治療法もありませんが、最新の研究では、脳の炎症、免疫異常が報告されています。
運動失調、歩行障害、起立不耐性(立位や座位を持続できない)などの症状を持つ患者もおり、重症患者は、自宅療養、寝たきりや経管栄養、車椅子やストレッチャーでの生活を強いられていますが、この病気を診断、治療できる医療機関が不足しており、十分な社会福祉制度も整っていません。

【線維筋痛症とは】

原因不明の難治性の全身的慢性疼痛。
全身に激しい痛みがおきる病気。重症化すると軽微の刺激(爪や髪の刺激、温度・湿度の変化、音など)で激痛がはしり、自力での生活が困難。その他うつ状態や不眠、疲労感などに加え、膀胱炎など多彩な症状を示す。わが国には人口の1.66%。約200万人の患者がいるのではと疫学的に発表されています。