5日夕方、新型コロナ禍の影響・調査のために、香川県高松市の丸亀町商店街振興組合を訪問。古川康造理事長と懇談。
丸亀商店街への訪問数は昨年比の95%まで回復してきたそうです。GO TOキャンペーン、GO TO商店街事業など政府の活性化や商店街の今後について等など意見交換。示唆に富む内容で大変参考になりました。
高松丸亀町商店街は、高松市の中心部に位置する総延長2.7kmの商店街。店舗数は157、組合員数(出資者)は104人。400年余りの歴史を誇る全国でも有数の商店街です。
しかし、バブルによる地価の高騰で空洞化が発生。ピーク時には年間20万人に迫る勢いのあった通行量も、2006年にはその半数にまで落ち込む。また、1988年の瀬戸大橋の開通により、大手資本(大型店)がなだれ込んできた。現在、人口100万人に満たない香川県には、10万㎡、20万㎡規模の大型店が5つ。対する丸亀町商店街は、約2.2万㎡。
「商店街の再生」へ、土地の所有権と利用権を分離するという、過去に前例のない非常に思い切った取組み。また地権者と協力して行った大胆な再開発や公的補助金を土地の価値を高めるための〝投資〞と捉えた戦略など、革新的な取組みを行ってきた丸亀町商店街。
「私たちの取組みの目的は、この街なかに居住者を取り戻す、ということに尽きます。人が戻れば需要が生まれ、それが商店街の持続的な発展につながるからです。
だから、この街で生活してみたいと思っていただけるようなライフインフラが必要なんです。医療もそのひとつです」「目指すのは商店街の再生でなく、僕たちが老後を暮らすための街の再生」と言い切り、次は医療、介護の分野に挑戦されています。
最後に理事長は、「視察団が全国からくる中、行政・議員の視察団の7割が公明党議員団です。2時間の視察中、熱心にメモを取りながらの姿。真面目な公明党議員の方々が大変印象的です。」と話されました。
(高松丸亀町商店街振興組合 理事長)
【古川康造 (ふるかわこうぞう)氏のプロフィール】
全国から視察団が殺到する、注目の商店街。大手の郊外型ショッピングセンターの進出で、売上が最盛期の50%に下落するも、青年会が中心となった再開発委員会の試行錯誤から、他に類のない施策を続々打ち出し、「人が住み、人が集うまち」づくりを実現。
理事長の古川氏は、1957年地元高松の生まれ。実家は商店街にある野田屋電機。専務取締役。高松青年会議所理事長等を経て、少子高齢化社会に対応した新しい地方自治組織の創立を目指し、中心市街地再生に本格的に取り組んでいる。
内閣官房まちづくり伝道師、経済産業省タウンプロデューサー、独立行政法人UR都市再生機構都市再生アドバイザーなど、公職多数。2007年、都市計画に独創的な業績を挙げた個人・団体に贈られる日本都市計画学会最高位の学会賞である「石川賞」を受賞。