4日午前、岡山県岡山市の児童養護施設若松園を訪問。地元笹井茂智県議、中原淑子岡山市議が同行。
津嶋悟園長から児童養護・若松園の現状と要望等伺いました。

児童養護施設若松園は、虐待や経済的困窮などにより、家庭での養育が困難な子どもを受け入れています。
「在籍49名のうち48名が被虐待児で、25名が発達障害の診断を受けている状況。」

国は里親など家庭と同じ養育環境を重視しており、施設は「小規模・地域分散化」を目指します。
そのため、若松園も民間住宅を活用し、6軒の家があり、2歳から19歳までの子ども50人(定員60名)が6~16人のグループで生活する。
1軒に3人~5人の職員が付き家族のように寄り添います。現在、小規模グループケア2か所、分園型小規模グループケア1か所、地域小規模児童施設1か所、岡山市・瀬戸内市でのショートスティ、児童家庭支援センター「どんぐり」の設置運営。職員数34名。

「職員の処遇改善、本体施設の職員配置の改善、高機能化、多機能化に向けた施設の推進への財政的支援」などの声もいただきました。

若松園は昨春、出身者への食糧支援を開始。生活相談に当たる職員を置き、電話やオンラインで連絡できる体制も整えました。「困った時に頼れる先があってこそ自立できる。ここは実家。いつでも里帰りしていい」と津嶋園長。最後のプレゼン資料には岡山孤児院を創設した石井十次の言葉。「親のない孤児よりも、もっと不幸なのは、心の迷い子、精神の孤立などです。」
志を持ち、情熱的に語る津嶋園長。伺った声・要望を今後の支援に努めてまいります。

【児童養護施設】

児童養護施設は全国に612か所。 定員31,494人(2歳から18歳の子どもたち)。職員数24,539人。
児童養護施設では、虐待を受けた子どもは65.6%、何らかの障害を持つ子どもが36.7%と増えていて、専門的なケアの必要性が増しています。
また、入所児童の平均在籍期間は5.2年ですが、10年以上の在籍期間の児童が14.6%。社会的養護が必要な子どもを、できる限り家庭的な環境で、安定した人間関係の下で育てることができるよう、施設のケア単位の小規模化(小規模グループケア)やグループホーム化などを推進しています。