19日午後、八幡浜市高野地にある柑橘栽培と販売をされている(株) かじ坊 梶谷光弘社長を訪問。
梶谷さんとは、SNSのFB友達で、SNSの発信を通じて、梶谷さんとお会いしたくなり、本日の訪問となりました。
梶谷さんは、 農業大学校を卒業して、41年間みかん作りをしてきましたが、一念発起し、生産だけではなく販売を行うことに(株)かじ坊を2016年設立。 毎日柑橘を食べて頂きたく年間を通し20種類以上の柑橘を育てています。その中でも「キャビアライム」に力を注ぎ、栽培に頑張っています。
「キャビアライム」は「フィンガーライム」「フルーツキャビア」とも呼ばれます。オーストラリアが原産で、親指大の果実で、プチプチとした食感で、かむとライムのような爽やかな酸味が口の中に広がる。
香りはサンショウに似ており、料理やスイーツ、カクテルのアクセントとして使われています。近年高級食材として人気があり、高値で取引されており、ミカン産地を守る若い世代の就農を促す呼び水として期待されています。
梶谷さんが2013年にネットを通じて存在を知り、栽培に取り組む。
「その頃、児童数の減少で地元の小学校が閉校となり、高齢化が進む中、見慣れたミカン畑のままでは、若者の就農を促せない」との地域の農業の将来に対しての強い危機感からでした。
2015年に苗木を増やし、国内では栽培方法が確立されておらず、花が咲かないこともあったが、「かじ坊」では、2アールの加温ハウスでミカン栽培の技術を生かして克服し、1年中収穫できるようになった。3色の果実を栽培し、2017年には年間80kgほどを全国の料理店やホテル、洋菓子店向けに販売。輸入品が多い中、「国内産の方が新鮮で香りが高い」とシェフらに好評で、海外産を上回る1キロ3万円程度で取引されているそうです。
19年には栽培技術や苗木を提供する代わりに「かじ坊」を通じて一括販売する契約農家も増え、10人が応じている。今後1日10キロの出荷を目指しており、梶谷さんは「1日1時間足らずの農作業で済み、新たな収入が得られる。若者の就農を手助けし、基幹のミカン栽培の発展を支えていきたい」と力強く話されていました。また「障がい者の方でも就労出来るため、農福連機でも注目されはじめます」との声でした。
意見交換後、「加温ハウス」で栽培している「キャビアライム」を見学。
「ハウス内の気温や温度をクラウドで制御する技術も検討しており、原産地の環境を再現し、10年以内の実現を目指す」との思いも語っていただきました。梶谷さんの情熱と志の実現に応援してまいります。