15日夕方、水谷孝次氏(NPO法人MERRY PROJECT)と柄本綾子氏が国会事務所に来訪。厚労省の障がい福祉担当者を交えて、意見交換。

水谷孝次氏は、世界的なアートディレクターで、2008年の北京オリンピック開会式では、芸術顧問として招聘され、世界各地の子ども達の笑顔の傘が世界中に配信されて大きな話題となり、TV番組『情熱大陸』にも取り上げられました。また、「ウイダーinゼリー」パッケージデザインなど水谷デザインは身近にもあります。

東京2020大会公認プログラムとして、障がいとコミュニケーションをテーマに実施してきた「daijobu project」。障がいを知る「daijobu book」、障がいのある人と一緒に行うワークショップやダイアログを通して、声かけのアクションやサポート方法を学びます。

2025年万博をめざし、障がい者文化芸術をさらに推進すべく、充実した意見交換となりました。

### 【水谷氏の原点】
幼少期、戦争で身体が不自由になった父親に対する世間の冷たさ、厳しさに接し、「こんな社会を変えたい」と痛切に感じた。 大人になり商業ポスターなど広告のグラフィックデザインを手掛けるようになると、相次いで大きな仕事を依頼されるようになり、次第に「有名になって大金を得ること」が幸福だと思うように。
 しかし、ニューヨークやパリ、北京など世界を飛び回り、巨額のマネーに翻弄される中で、思い描いていた幸福を得ていないことに気付く。幼少期の経験を思い起こし、「社会問題を解決するために仕事をしよう」と決めた。

 めざすべきデザインとはどういうものか。自問を続けてたどり着いたのが、子どもたちの笑顔を世界に発信していくことだった。「この笑顔にこそ未来の希望がある」――。
 以来、世界33カ国で5万人以上を撮影。その笑顔がプリントされた傘を一斉に開くパフォーマンスを各地で展開し、反響を呼んだ。