公明党2040ビジョン検討委員会(委員長:石井啓一幹事長)は15日、慶應義塾大学 権丈善一教授を講師に招いて「社会保障、守るものと帰るべきもの」と題する講演を伺い、意見交換。
権丈氏は社会保障制度の役割として、所得を個人や世帯の間で移転させる所得配分機能を挙げ、児童手当の拡充を巡る議論を通して再配分政策の理解を深めていく重要性を述べた。
その上で、政策の目的によって制度設計が変わることから「給付の目的、給付のあり方、財源調達のあり方の3つがセットでなければ議論できない」と強調。「負担する人たちにどう納得してもらうかが、再配分政策の要諦だ」と訴えた。
子育て支援の財源については、可能であれば「消費税がファーストベスト(最善)でもいいのではないか」と指摘。現状の次善策としては年金、医療、介護といった社会保険の持続可能性や将来の給付水準を高める観点から、それぞれの保険が連帯して子育て支援に拠出する仕組みの創設を提案されました。
大変貴重な提言を伺いました。今後の検討議論に活かしてまいります。