9日から11日まで滋賀県大津市開催の障がい福祉フォーラム「アメニティーフォーラム27」が開催。
2日目。夜20時30分からは、東京演劇集団風の公演によるバリアフリー演劇「ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち~」が上演されました。中川康洋衆議院議員らと鑑賞。2度目になりますが、感動しました。
カーテンコールでは、瑞宝太鼓も一緒に演奏。実行委員会のメンバーや観客も交えてのフィナーレ。素晴らしいです。
【東京演劇集団風の〈バリアフリー演劇〉】
東京演劇集団風は2019年から、視覚・聴覚障害の当事者の方たち、障害者施設職員の方たちと研究会を重ね〈バリアフリー演劇〉の試みを開始しました。
同年に劇団の代表作『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』『星の王子さま』、2021年には『Touch~孤独から愛へ』をバリアフリー化し、2020年から全国の小中学校や、視覚・聴覚支援学校、特別支援学校においても公演を行っています。
舞台手話・字幕・音声ガイドの情報保障に加え、あらゆる人が舞台に触れて、劇空間をイメージできるバックステージツアーや舞台説明、出演者の自己紹介、俳優・スタッフとの交流などを行い、見て、ふれて、感じる実体験を大切に上演を行ってきました。
現在バリアフリー演劇は障害支援施設や特別支援学校だけでなく、全国各地で実施され、「障害を持つ家族と一緒に楽しむことができ、初めて演劇の感想を話し合うことができた」「手話や音声ガイドなど、いま社会の中で必要とされている人との相互理解について、改めて考えられる機会になった」などの感想も寄せられました。
「人間の多様性や違いを理解し、共に生きる豊かさを学ぶ場」「インクルーシブ教育」「思いやりの心を学び、ひとりひとりが輝く教育」など、共生社会の学びのひとつとしても、捉えなおされています。
バリアフリー演劇の試みは障害の有無、地域や経済的な環境の格差に関わらず、すべての人たち、子どもたちが自由に芸術を体現し、それぞれの感性や可能性を発揮するための、新しい芸術の実践となっています。
■ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち
作 松兼功 演出 浅野佳成
幼い頃から、見えない、聴こえない、話すことができない障害のあるヘレン・ケラーと、彼女に生涯寄り添った家庭教師アニー・サリバンの物語。互いの可能性を信じて諦めない心が、家族を巻き込み、新しい扉を開いていきます。巡回公演では子供たちが指文字と手話で共演する、参加型の上演も行っています。