1日、参議院総務委員会にてNHK予算の質疑が行われました。

「NHKの中期経営計画について」「字幕放送、解説放送、手話放送について」「東京2025デフリンピックについて」などNHK稲葉会長らに質問(下記内容)

①赤字の解消に向けてどのように取り組むのか。(稲葉会長)
②受信料収入の確保に向けてどのように進めているのか。
③NHKにおける字幕放送、解説放送、手話放送の実績を報告頂きたい。

『次に、「人にやさしい放送・サービス」の取り組みに関して伺います。
このことは毎年のNHK予算案の審議の際に必ず伺っており、共生社会の実現に向けて、高齢者や障害のある人など誰もが快適に情報を入手できるよう、この放送分野における情報アクセシビリティの確保が大変重要であります。
こうした視聴覚の障害者や高齢者がテレビを視聴する際の利便性を向上させるための取り組みとして、字幕放送、解説放送及び手話放送については、総務省が令和5年10月に「放送分野における情報アクセシビリティに関する指針」の改定を行っており、各放送事業者はこの指針に基づいた施策を進めているところであります。
そこで、NHKにおける字幕放送、解説放送、手話放送の最近の実績について、確認したいと思います。』

④「東京2025デフリンピック」のテレビ中継を行うことへの見解を伺いたい。

『字幕放送については、100%に達しているとのことで、長年このことに取り組んできた者として大変嬉しく思っております。
NHKの取り組みが、これからも民放や地方局などにも波及すると思いますので、さらなる他の目標の推進もお願いしたいと思います。

次に、デフリンピックに関して伺います。
本年11月には、聴覚障害者の国際スポーツ大会である「東京2025デフリンピック」が開催されます。
わが国では初めて開催されることになり、関係の皆さまからは、テレビ中継を実施して、デフリンピックの魅力を知ってもらいたいとのご要望も伺っております。
世界中からデフアスリートが集うデフリンピックの開催を通じて、聴覚障害への理解を一層深め、障害のある人もない人も地域でともに生きていく、共生社会の実現を目指す姿を、放送を通じて示して頂ければと思っております。
ぜひ推進して頂きたいと思いますが、NHKにおいて「東京2025デフリンピック」のテレビ中継を行うことへの見解を伺いたいと思います。』

⑤コンピューターグラフィックスを用いた手話アニメーションの研究状況について報告頂きたい。

『この聴覚障害の方への支援にも資する施策として、今国会では議員立法で「手話施策推進法」の成立を目指して、超党派の議員連盟が推進しております。
私もメンバーの一人として取り組んでいるところでありますが、耳の聞こえない人たちにとって大切な言語である手話の習得や使用の機会を広げ、手話文化を守ることができるよう法案成立に向け努力してまいりたいと思います。委員の皆さまにもご理解を賜れればと思っております。
NHKにおいては、長年、コンピューターグラフィックスを用いた手話アニメーションの技術研究を進めて頂いております。私も以前、NHK放送技術研究所の研究開発の状況を視察させて頂きました。
この技術が実用化すれば、緊急時に手話通訳者がいない場合でも情報提供が可能となったり、コンピューターグラフィックスのアニメーションであれば、疲れることもなく常に一定の品質の手話で情報提供し続けることができるということで、この技術は十分な必要性があると思います。
デフリンピックが開催される意義あるこの機会に、これまで進めてきた研究成果の早期の実用化が図られるよう、頑張って頂きたいと思います。
そこで、コンピューターグラフィックスを用いた手話アニメーションの実用化に向けた研究状況について報告頂きたいと思います。』

⑥ネット配信のスタートにあたり、公共メディアの役割をどのように認識しているのか。(稲葉会長)