参議院 内閣委員会 閉会後第1号 令和2年12月17日
○石川博崇君 現場が混乱なきよう、よくよく丁寧にきめ細やかに御対応いただきたいというふうに思います。
そして、済みません、資料が前後して、一枚目に戻っていただきまして、先ほども御説明がありましたが、予防接種の接種場所の原則と例外について今回の部会では示されております。各地域で住民向けの接種体制を構築することから、住民票所在地の市町村での接種を受けることを原則とするとした上で、ただしとして、長期入院、長期入所している等のやむを得ない事情がある場合には、住民票所在地以外でもワクチン接種を受けることができることとするとされておりまして、やむを得ない事情とはということで例が幾つか示されているところでございます。
こうしたことが果たしてこの事例として示されていることに限られるのかということを是非お聞きをしたいわけでございます。より幅広い方々に柔軟に接種を受けていただくということが極めて重要だというふうに考えますと、例えば、お仕事をされている方、勤務先の所在地の市町村で接種を受けれるようにしていくこと、あるいは土日や夜間、こうした時期にも接種を受けられるようにしていくこと、こうしたことを進めていくことが必要ではないかと思っております。
特に、今回、ワクチンは、まだ最終決まっていないと思いますけれども、二回接種、これが想定されておりまして、三週間間隔あるいは四週間間隔で二度接種を受けに行かなければならないということで考えますと、現役世代で勤務されている方について、自分の住所の所在地で二回接種を受けようと思えば二回勤務を休暇を取らなければいけない等の不便も生じてしまってなかなか接種が受けられないのではないかというふうに考えておりますので、このように勤務地で接種を受けられることやあるいは土日や夜間で接種を受けられる、まあ土日や夜間で接種を受けるためにはその体制を組んでいただく医療従事者の方々に対する手当も、財政面、予算面でも考えていかなければなりません。
この辺についてどのように考えているのか、今日、厚労副大臣お越しいただいておりますので、よろしくお願いいたします。
○副大臣(山本博司君) ワクチン接種体制の構築に当たりましては、今委員御指摘のように、多くの方に接種いただけるような、利便性を向上させるということは重要な観点だと考えております。
一方で、限られた人員の中で多くの方に迅速に接種する必要性があること、さらに、限られたワクチンをできるだけ無駄なく迅速に供給する必要があることから効率的に接種することも重要な観点でございまして、このバランスをどのように取っていくのか、こうした接種体制を構築する必要があると考えている次第でございます。
その意味で、土日や夜間に接種が受けられる体制の整備につきましては、地域の接種体制を構築する市町村において、接種を受ける方、また接種を担う医療機関など地域の関係者の事情等を考慮しながら調整をいただくことになると考えております。
また、接種を受ける場所に関しましても、今申し上げましたように、地域の関係者の事情等を考慮しながら市町村が接種体制を構築することから、住民票の所在地である市町村で受けていただくということを原則に考えているわけでございます。今御指摘ありましたように、一方で、基礎疾患を持つ方が主治医の下で接種を受ける場合など、住民票のある自治体以外で接種を受けることができることも検討している次第でございます。
いずれにしても、委員が御指摘をされたとおり、多くの人に接種を受けていただけるような体制を整えるということは大変重要であると考えておりますので、御指摘を踏まえまして、引き続き体制の検討を進めてまいりたいと思います。
○石川博崇君 是非よろしくお願いします。
また、このワクチンの接種につきましては、先ほど話がありましたとおり、ワクチンの接種に関する案内がそれぞれの自治体の住民基本台帳に掲載されている住民の方々に届くようになっております。しかしながら、住民基本台帳に掲載されていない方々に対する対応をどうするのか。例えばホームレスの方、あるいはネットカフェ難民の方々、また外国籍の方の中で短期滞在ビザ。短期滞在ビザといいましてもいろいろありまして、長期間留学をしていて帰国をしようとした段階で短期滞在ビザになるわけですけれども、コロナ禍で帰国ができないような、実際には長期滞在されている方もいらっしゃいます。また、DV被害で実際の住民票のある住居地とは違う場所に避難されている方、こうした方々への配慮というものも必要になってまいります。
参議院の厚生労働委員会等委員会の審議では、これまで政府からは、何らかの事情により住民基本台帳に記載されていない方も一定数いると考えられることから、そのような方には居住の実態のある市町村がその方の希望に応じて接種を実施することを検討していきますと答弁があったと理解しておりますけれども、具体的にどのようにこうした方々を把握をし、そして接種を行っていくのか、厚労省の見解、副大臣、お願いしたいと思います。
○副大臣(山本博司君) 新型コロナワクチンの接種につきましては、今委員御指摘のとおり、原則、住民基本台帳に記録されている方を対象にして市町村長が実施するということを想定しているわけでございます。
一方、何らかの事情により今委員も御指摘されました住民基本台帳の記録されていない方、これは一定数いるということも当然考えております。そのような方に対しまして、居住の実態にある市町村がその方のそれぞれ希望に応じて接種を実施するということを検討しております。具体的な接種方法等については今後検討をしていく必要があると考えております。
居住の実態があり、また接種を希望されているにもかかわらず、その方が接種を受けることができない状況に陥ることがないように、これは引き続き体制の検討を進めてまいりたいと思う次第でございます。